企業倒産件数の増加
2025-10-08 13:49:54

2025年度上半期の企業倒産件数が8半期連続で増加 中小企業の人手不足が深刻化

2025年度上半期における企業倒産の動向



株式会社帝国データバンクは、2025年度上半期(4月から9月)の企業倒産件数を5146件と発表しました。この数字は前年同期の4990件を上回り、8半期連続で増加したことになります。このことは、2013年度の5320件以来、12年ぶりの5000件超えとなり、特に中小企業における人手不足の影響が顕著に表れています。

倒産件数の詳細



2025年度上半期の倒産件数5146件は、前年同期比で3.1%の増加を示しています。具体的には、2021年度下半期の2978件以降、8半期連続での増加が記録されています。負債総額は6705億800万円で、前年同期の1兆3294億9200万円から約50%減少しました。これは、中小企業が主に倒産の原因となっていることを示しています。

業種別に見ると、7業種中4業種が前年を上回りました。特にサービス業は1348件で、過去8半期連続の増加を記録し、2000年度以降で最多となっています。小売業も同様に1120件で過去3番目に多かったのです。地域別では、北陸地区が年率27.3%の成長を遂げ、過去3年間連続で前年を上回っています。

人手不足と倒産



特に注目すべきは、「人手不足倒産」が214件と記録し、過去最高を更新した点です。人手不足が企業の経営に深刻な影響を及ぼしていることは明白で、この傾向が今後も続く可能性があります。加えて、後継者難による倒産も264件と高水準で推移しています。

経営者の病気や死亡が主因となった倒産も175件と過去最多を更新しました。これにより、経営者の高齢化がいかに企業に影響を与えているかが浮き彫りになっています。

物価高と倒産



また、「物価高倒産」は488件に達し、これも過去最多を更新しました。特に建設業や小売業において、物価の高騰が企業の存続を脅かしている状況です。多くの中小企業がこの物価高の影響を受け続けているため、今後の動向には注意が必要です。

今後の展望



2025年度下半期においても、倒産件数が5000件を超えると予想されます。特に自動車業界が注目されており、分野別関税の影響が広がる中、中小企業にとっては厳しい経営環境が続くことが予想されます。コロナ禍を乗り越えたものの、物価高や人手不足により多くの企業が事業継続を断念する「諦め型倒産」が増加しそうです。

この複雑な経済環境の中で、企業代表者や経営者は迅速に行動を起こし、的確な判断を下すことが求められます。企業の将来を左右するこの時期、政策や支援制度の見直しが求められていると言えます。


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