エムケイ観光バスとスタジオガリレイが提携
2025年1月22日、JPモビリティの代表的な企業、エムケイ観光バス株式会社が、韓国のモビリティプラットフォーム企業、スタジオガリレイと業務提携(MOU)を締結しました。この提携により、エムケイ観光バスは日本国内初となるオンデマンド型公共交通事業を推進することになります。
両社の背景と実績
エムケイ観光バスは、京都や大阪、神戸、愛知などで観光バス事業を展開しており、MKタクシーとしても9都市でタクシーサービスを手掛けています。スタジオガリレイは、AIを活用した需要応答型モビリティ統合プラットフォームの提供を行っており、韓国国内での複数の成功例を持っています。特に、清州市での「チョンジュ コールバス」は、全国自治体でのベンチマーキングの対象となるなど、注目されています。
業務提携の内容
提携の具体内容として、両社はデータの共有や分析、運営シミュレーション、さらにはサービスの設計と導入において協力を行っていくこととなっています。エムケイ観光バスがスタジオガリレイの優れた技術力に期待を寄せたことが、今回の提携に至った背景にあります。
デマンド型公共交通事業(DRT)は、ユーザーの需要に応じた運行が特徴です。通常のバスのような定まったルートではなく、利用希望者からの要望に応じて、最適なルートでサービスを提供するため、地域の交通問題に対しても効果的な解決策となり得ます。
両社は、この新しい交通モデルの導入を目指し、2026年度中に日本国内での第一号事業を開始する計画を掲げています。
国際的な展開と今後の展望
スタジオガリレイは、韓国国内のみならず、2024年からはタイのチェンマイでもDRTサービスを展開する予定であり、国際的なモビリティ市場への進出を加速させています。日本市場でのオンデマンド型公共交通の導入は、スタジオガリレイにとって新たな挑戦であり、成功すれば他の地域への拡大も見込まれています。
技術力への期待
スタジオガリレイが開発した「TAMOS(Transit Analysis and Mobility Optimization System)」は、運行の効率化や需要に基づいた運行計画の策定を可能にします。この技術を活用することで、待ち時間の短縮や便の増加が期待され、利用者の利便性を向上させることができるでしょう。
経営者のコメント
スタジオガリレイのキム・ヒョンミョン代表は、提携の意義を強調し、MK観光バスと緊密な協力を進めていく意思を示しました。また、エムケイ観光バスの金本達也社長も地域の交通過疎問題に対して様々な解決策を提案し、国際的な成長を目指す姿勢を表明しています。
おわりに
この提携は、日本の公共交通に新たな風を吹き込む可能性を秘めています。地域の活性化とよりスムーズな交通網の構築に向けた挑戦が、今後の成果を生むことに期待が寄せられます。両社の今後の展開から目が離せません。