未来の医療人材を育成する新しい教育モデルとは
福岡県福岡市の麻生医療福祉&保育専門学校は、2025年4月に新たに「AI&診療情報管理士科」を開設し、未来の医療シーンで必要とされる人材を育成する取り組みを進めています。2025年7月22日には、医療法人徳洲会湘南鎌倉総合病院の三好誠氏を招いた特別インタビューを実施し、現場で求められるスキルや考え方について深掘りしました。
課題解決型教育の新しいカタチ
三好氏は、医療事務職に求められるのは、日々の業務に対する「違和感」から課題を見出す力だと述べています。「日常業務を単にこなすだけではなく、業務の効率化や改善を考える力が未来の医療人材には不可欠です」と語りました。本校の「課題解決型実習」では、学生は現場の非効率を探ることで、実際の業務を理解し、AI等の技術を活用した解決策を提案する実践的な経験を積むことが促進されています。
アイデアを形にするプロセス
「ただの作業」から「未来を創る仕事」への転換が求められる中、三好氏が提唱する「品質管理活動」を通じて、問題の本質を探る方法を学びます。重要なのは「なぜこの問題が起きているのか?」を繰り返し問うこと。今後、若手チームによる院内動線改善プロジェクトが進む中で、この思考プロセスを学生も実体験できるよう指導されます。
周囲を巻き込む力
三好氏は、真の課題解決には周囲との信頼関係が重要だと強調します。コミュニケーションを大切にし、相手の意見に耳を傾けることが本質的な解決策を生むのです。これに必要なのが「質問力」と「表現力」であり、学校では実践を通じ信頼される医療者としてのスキルを磨く機会が提供されています。
教育の質の向上を目指して
麻生医療福祉&保育専門学校は、今後も医療現場と連携し、AI時代の医療人材育成に力を入れていく方針です。AI&診療情報管理士科では、学生が自らの手で課題を見つけ、解決策を考えるカリキュラムが整えられています。それにより、教員も意識を高め、次世代の医療人材に社会で求められる能力を育てていけるよう努めます。
未来に向かって
麻生医療福祉&保育専門学校では、医療現場との密接な連携により「現場で活かせる」教育を実践し、医療事務や福祉分野におけるプロフェッショナルの育成につなげています。生徒一人ひとりが主体的に学び、実践的なスキルを身に着けるための環境が整えられており、将来的にはより多くの学生が医療業界で活躍することが期待されています。