最近、東京都福祉局が主導する「障害者の意思疎通のための情報保障機器等開発支援事業」の一環で、ピクシーダストテクノロジーズ株式会社(PxDT)が開発した会話支援ツール「VUEVO」とそのディスプレイ版「VUEVO Display」が、東京都の各施設に設置されることが決定しました。これは、障害を持つ方々のコミュニケーションを円滑にするための取り組みとして、大きな注目を浴びています。
VUEVOの技術的背景と特徴
VUEVOは、独自のワイヤレスマイクとアプリケーションを用いて、聴覚障がいや聞こえにくい方々と周囲の人々とのコミュニケーションを支援します。このツールは360度全方向から音声を収集することができ、発話者の方向を特定し、誰が何を話しているかをリアルタイムで表示します。また、23ヶ国語に対応したリアルタイム翻訳機能を持ち、ChatGPTを活用した要約機能も備えています。これにより、議事録作成にも便利なツールとして進化しています。
VUEVO Displayの可能性
一方、VUEVO Displayは、VUEVOの技術をさらに進化させたもので、透明ディスプレイに会話の字幕をリアルタイムで表示できる機能があります。これにより、聴覚障がい者や難聴者、さらには外国語を話す人々とのコミュニケーションが容易になり、相手の表情やジェスチャーを見ながら自然な対話が可能になります。
設置場所と実施期間
VUEVOとVUEVO Displayは、以下の東京都の施設に設置される予定です。
- - 東京都福祉局障害者施策推進部受付窓口(新宿区)
- - 東京都障害者総合スポーツセンター(北区)
- - 東京都多摩障害者スポーツセンター(国立市)
設置は令和7年3月中旬頃までが予定されています。
今後の展望
PxDTは、実際にこれらのツールを利用した方々からのフィードバックを収集し、さらなる製品改良に役立てる方針を取っています。これは、利用者の声に耳を傾けることで、本当に求められる製品を開発していくという企業としての姿勢を示しています。
障害者が抱える意思疎通の問題を解決するための情報保障機器が社会に必須となる中で、今回の取り組みはその第一歩として非常に意義深いものと言えるでしょう。これにより、多くの障害を持つ方々の日常生活が便利になることが期待されています。
ピクシーダストテクノロジーズ株式会社について
ピクシーダストテクノロジーズは、2017年に設立され、音や光を自在に操る波動制御技術を駆使して新たな製品を展開している企業です。彼らは「デジタルネイチャー」の到来を視野に入れ、様々な分野への技術応用を試みています。詳細な情報は公式ウェブサイトで確認できます。