石若駿率いるJAZZ夜
2024-06-24 22:25:33

伝説の一夜!石若駿率いる“JAZZ NOT ONLY JAZZ”がNHKホールに熱狂を呼ぶ

ジャズを超えて、音楽の未来を奏でる夜:伝説の一夜『JAZZ NOT ONLY JAZZ』レポート



2024年6月21日、NHKホールで行われた『JAZZ NOT ONLY JAZZ』は、ジャズドラマー石若駿率いるThe Shun Ishiwaka Septetと、アイナ・ジ・エンド、上原ひろみ、大橋トリオ、田島貴男、PUNPEE、堀込泰行といった豪華ゲスト陣による一夜限りのスペシャルセッション。

開演前から会場は熱気に満ち溢れ、年齢層も実に幅広い。ジャズを軸としながらも、ジャンルを超えた演奏とパフォーマンスで、観客を魅了した。

伝説のドラマー石若駿率いるThe Shun Ishiwaka Septet



DJ柳樂光隆によるDJタイムを経て、石若駿率いるThe Shun Ishiwaka Septetが登場。

1曲目は、ジャズ史に残るジョン・コルトレーンの「A Love Supreme」。西田修大、細井徳太郎、マーティ・ホロベック、松丸契、山田丈造、渡辺翔太といった、それぞれの分野で活躍する実力派ミュージシャンたちが、2020年代の解釈を加えたフレッシュでエネルギッシュな演奏を披露した。

堀込泰行とのコラボレーションで始まるセッション



最初のゲストは堀込泰行。キリンジの名曲「エイリアンズ」からスタートし、会場は一気にヒートアップ。堀込泰行の透明感のある歌声と、バンドとの完璧なアンサンブルは、まさに圧巻。さらに、ドナルド・フェイゲン風のAORナンバー「New Day」で、会場の雰囲気をガラリと変え、観客を魅了した。

田島貴男とPUNPEEによる異色のコラボレーション



続いて登場したのは、Original Loveの田島貴男。ジャズスタンダード「Body and Soul」を情感たっぷりに歌い上げ、軽快なギターソロで会場を沸かせた。マーティ・ホロベックの躍動感あふれるベースラインに乗せて、西田修大、細井徳太郎、マーティ・ホロベックとソロを回し、石若駿の力強いドラムソロで締めくくる「bless You!」では、会場全体が一体となり手拍子で盛り上がりを見せた。

その後、ブギーな「グッディガール」では、PUNPEEがステージに登場。巧みなステージングで観客を巻き込み、パーティーのような熱狂を生み出した。PUNPEEは、ジャズとヒップホップの融合について語り、The Rootsのクエストラヴへのリスペクトを表明。まさに、現代のジャズシーンを象徴するコラボレーションだった。

アイナ・ジ・エンドのパワフルなパフォーマンス



ジョン・コルトレーンの「Naima」のスピリチュアルな演奏の後、登場したのはアイナ・ジ・エンド。

20歳の時に作ったという「スイカ」を、彼女の持ち味である力強い歌声で歌い上げ、観客を圧倒した。岡村靖幸プロデュースによるバラードナンバー「私の真心」では、ピアノの前に座り込んで歌い、バンド全体の演奏に乗せて、ステージを縦横無尽に動き回り、観客を魅了した。松丸契のサックスソロも、美しく響き渡り、このイベントの中でも特に印象的なパフォーマンスだった。

大橋トリオが奏でる心地よいサウンド



8月の配信や9月のWOWOWでの放送・配信の情報が発表された後、大橋トリオが登場。ピアニカの音色が印象的な「鳥のように」で、会場に心地よい風を吹き込んだ。

石若駿との演奏について、「すごくやりやすい」と語り、ロック色の強い「マチルダ」では、観客にもクラップを求め、アグレッシブなパフォーマンスを見せた。石若のリズムに体を委ねて歌った「EMERALD」では、山田丈造のトランペットソロも素晴らしかった。

上原ひろみとのセッションで最高潮に達する



グランドピアノが運び込まれると、会場は再び熱気に包まれた。石若駿、マーティ・ホロベック、そして最後のゲストである上原ひろみが登場し、ピアノトリオ編成で「XYZ」を披露。プログレッシヴな構成の中で、上原ひろみのダイナミックな演奏が光り、石若駿とマーティ・ホロベックもそれに負けじとソロを聴かせた。

2000年代、上原ひろみが日本とアメリカを繋げ、ジャズの更新と拡張に大きく貢献してきたこと、そして石若駿たちの世代がその意志を受け継いでいることを改めて感じられるセッションだった。

西田修大が加わり、最後の曲は「Return of Kung-Fu World Champion」。4人の息の合ったセッションは、会場を熱狂の渦に巻き込み、スタンディングオベーションで締めくくられた。

感動と興奮に包まれたフィナーレ



アンコールでは、The Shun Ishiwaka Septetがこの日ために作ったオリジナル曲を演奏。再びゲスト全員がステージに揃い、Original Loveの名曲「接吻」を演奏。アイナ・ジ・エンド、堀込泰行、PUNPEE、田島貴男、大橋トリオによる豪華なマイクリレーは、観客をさらに熱狂させた。

2時間半に及ぶ濃密な時間は、まさに「JAZZ NOT ONLY JAZZ」の名に相応しいものであり、ジャズが持つ無限の可能性と音楽の喜びを改めて感じさせてくれた。

このイベントは、8月16日から配信される。さらに、9月にはWOWOWで放送・配信される予定。貴重なインタビューなども収録されているので、ぜひチェックしてほしい。

ジャズが織りなす新しい世界:『JAZZ NOT ONLY JAZZ』を終えて



『JAZZ NOT ONLY JAZZ』は、単なるジャズコンサートではなく、ジャンルを超えた音楽の融合、そして、音楽の持つ可能性を存分に感じられる、まさに“伝説の一夜”だった。

石若駿率いるThe Shun Ishiwaka Septetの演奏は、若さ溢れるエネルギーと確かな技術で、観客を魅了した。ジャズスタンダードを現代的な解釈で演奏する姿は、まさにジャズが進化し続けていることを証明していた。

豪華ゲスト陣とのセッションは、それぞれの個性を際立たせながら、同時に一体感を生み出していた。堀込泰行の透明感のある歌声、田島貴男の力強い歌声、PUNPEEのラップ、アイナ・ジ・エンドのパワフルなパフォーマンス、大橋トリオの心地よいサウンド、そして上原ひろみの圧倒的な演奏力。それぞれのアーティストが、石若駿の演奏と完璧に調和し、音楽の新たな世界を作り上げていた。

特に印象に残ったのは、アイナ・ジ・エンドのパフォーマンス。独特の歌唱力に加え、ステージを動き回る姿は、まるでミュージカルを見ているようだった。彼女の表現力は、ジャズという枠を超えて、観客に強烈なインパクトを与え、新たな音楽の可能性を感じさせた。

上原ひろみとのセッションでは、ジャズの歴史と未来を感じた。上原ひろみは、2000年代、日本とアメリカを繋げ、ジャズの更新と拡張に大きく貢献してきた。彼女の圧倒的な演奏は、石若駿やその世代のミュージシャンたちへの影響を感じさせた。

このイベントは、ジャズという音楽が、時代を超えて、世代を超えて、進化し続けることを証明していた。石若駿、The Shun Ishiwaka Septet、そして豪華ゲスト陣は、観客に音楽の喜びと感動を与え、これからのジャズシーンをさらに盛り上げていくであろう。

8月の配信、9月のWOWOWでの放送・配信を楽しみに待ちたい。

画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

画像6

画像7

画像8

画像9

画像10

画像11

画像12

画像13

画像14

画像15

画像16

画像17

画像18

画像19

画像20

トピックス(エンタメ)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。