NXワンビシアーカイブズと博物館図録の再活用の試み
最近、NXワンビシアーカイブズが注目のプロジェクトを発表しました。この取り組みは、博物館で展示された資料や情報をデジタルの力を使って再活用し、公開することを目的としています。静岡県の浜松市博物館と連携し、生成AIを駆使した対話型アプリ「はまはくAI」を開発しました。このアプリは、訪問者が博物館図録に親しむきっかけとなることを目指しており、2025年8月31日に愛知県新城市で開催される「戦国博覧会」でお披露目される予定です。
プロジェクトの具体的な内容
NXワンビシアーカイブズは、今回は浜松市および静岡大学情報学部と協力する協定を締結し、博物館が発行した図録を通じてデジタル技術による理解の促進を目指しています。これにより、過去の展覧会の情報や、学芸員が積み重ねた研究成果を広く一般に提供することが可能になります。
「はまはくAI」は、浜松市博物館のキャラクター「シジ丸」との対話を通じて、博物館図録に盛り込まれた興味深い情報を体験できるインターフェイスを提供します。また、このアプリを利用することで、参加者は図録に関する知識を深めることができ、博物館への興味を喚起することができるでしょう。
図録の重要性と課題
博物館が開催する展覧会は、多くの人々にとって文化的な体験であり、各館の学芸員が苦心して作り上げた成果物です。しかし、展覧会終了後、その内容に触れる機会は限られ、出品物や展示品を再び観ることは困難です。そのため、博物館が発行する図録は、貴重な記録媒体であり続けていますが、流通が限られているため、多くの人がその内容にアクセスできない現状です。
このプロジェクトでは、図録の価値を最大限に引き出すことを目指しており、誰でも理解しやすい情報資源としての再活用を進めていく方針です。訪問者は「もっと図録を見てみたい」「実際に展示を見に行きたい」と思えるようなインセンティブを提供されることになるでしょう。
地域活性化への貢献
この取り組みを通じて、地方の博物館への関心を高め、訪問者数を増加させることが期待されています。さらに、このプロジェクトが成功すれば、地域の文化資源が活性化し、地方経済の発展にも寄与する可能性があります。地域の博物館という身近な存在が、デジタル技術を駆使して地域の魅力を広める役割を担えるようになるわけです。
NXワンビシアーカイブズのビジョン
NXワンビシアーカイブズは、1966年に設立されて以来、情報管理とセキュリティの分野で常に進化を遂げてきました。アナログからデジタルへの変換や、歴史資料の利活用を重要なテーマとしており、最新の技術を取り入れたプロジェクトを展開しています。例えば、大規模言語モデルを活用した古文書の現代語訳研究や、生成AIを利用した自治体史の支援に関する取り組みなど、幅広い分野で活躍しています。
今後もNXワンビシアーカイブズは、文化とデジタルを融合させた新たなプロジェクトを展開していくことでしょう。歴史と現代技術を組み合わせることで、未来の文化事業における重要な役割を担う存在となることが期待されます。