大宮に新しいテナントビルが建設着工
埼玉県さいたま市大宮区にて、CLTと鉄骨を組み合わせたハイブリッドテナントビルの建設が、2023年10月末に正式にスタートしました。このプロジェクトは、地元の有限会社ポルト企画が建築主となり、近藤建設株式会社が施工を担当します。5階建てで、地上には耐震壁を備えた鉄骨造が特徴であり、環境に配慮した構造材として注目されるCLT(Cross Laminated Timber)を取り入れています。
プロジェクトの概要
プロジェクトの対象地は大宮区大門町、具体的な住所は二丁目26-1、26-2、30-4です。総面積は1,272.31平米で、地上5階建ての建物となります。CLTパネルは79.93立方メートルの使用が予定され、現代の建築技術を駆使した設計が施されています。デザインはライフデザイン・カバヤが手がけ、構造設計は株式会社構造計画研究所によって行われています。
CLTの持つ可能性
CLTは、ひき板を重ね合わせて接着した大判木材パネルのことですが、その耐火性・耐震性はコンクリートに匹敵するほど強力です。特に、最近の地震対策として、都市部ではこの素材の重要性が増しています。さらに、この資材は国内の間伐材を使用しているため、エコロジーにも寄与します。木材使用によるCO2削減は、サステナブルな未来への大きな一歩とも言えます。
構造見学会の開催予定
なお、2025年4月中旬にはCLT構造の見学会も予定しています。設計事務所やメディア関係者を対象とし、ハイブリッド構造の良さと実際の施工事例を体感できる貴重な機会です。参加者にとって、この業界の最先端を知ることができ、将来的なビジョンを描く手助けとなるでしょう。
建設への思い
今回の建設プロジェクトは、元々大宮の地にある既存ビルの建て替えを目的としています。お施主様は大宮駅東口に新しい歴史を刻むことを強く望み、木造のCLT構造に触れ、近藤建設との対話を経て、本プロジェクトの実現に至りました。地鎮祭は2024年10月に行われ、地域社会への貢献を誓う場ともなりました。
この取り組みは、特に都心部の環境問題への関心の高まりと結びついており、新たなビジネスチャンスともなります。
広がる可能性
CLTの普及は、工業化・プレファブ化を進める機会でもあります。不足する人手を補う方法として、他の業種の方々にも施工が可能なシンプルな技術を提供していくことが求められています。このビル建設がその一助となることを目指しています。
地域貢献と経済支援
尚、このプロジェクトの施工にあたる近藤建設は、地域の経済に寄与するため、地域資源を活用し、持続可能な発展を推進しています。施工過程でも地域住民との連携を重視し、地域に根ざしたビル建設を目指します。
このように、ハイブリッドCLTテナントビルは、ただの建物ではなく、地域の活性化や環境保護を考慮した最先端のライフスタイルの象徴となることでしょう。大宮の今後の発展が期待されます。