札幌で進む「こどもホスピス」拠点整備の新たな一歩
NPO法人ソルウェイズが、北海道札幌市に新たに設立する「こどもホスピス」の拠点整備に向けて動き出しています。これは、台湾の国際ライオンズクラブからの大口寄付を受けて実現するもので、地域に根ざした小児緩和ケアの提供を目指しています。
台湾との連携
台湾では、医療と福祉が進んでいるとされ、日本とは多くの共通点があると言われています。先日、台湾の領事館からの代表者20名が、石狩市に新たにオープンした「こども未来支援拠点あいのカタチ」を視察し、外来リハビリで使われている「オミビスタ」を体験しました。これにより、今後の継続的な交流が期待され、台湾の現状や取り組みを学ぶ機会も計画中です。
さっぽろこどもホスピスのビジョン
ソルウェイズは、2027年に札幌市内に「こどもホスピス」を設ける計画です。しかし、彼らの目指すのは単なる施設の設立ではありません。個々の当事者やその家族、医療・福祉施設、非営利団体、地域企業とのネットワークを構築し、それぞれの地域のニーズに応じた小児緩和ケアや家族支援を行う社会づくりを考えています。これにより、北海道全体に広がるロールモデルを作ることを目指しています。
ソルウェイズの成り立ち
ソルウェイズは、重い障がいや医療的ケアが必要な子供たちを家庭で支える母親たちによって、2017年に設立されました。当初はこうした支援が不足し、家族が社会的に孤立する原因にもなっていました。これを解消するため、札幌市内に重症児デイサービス「ソルキッズ」を開所し、その後も札幌市や石狩市で様々なサービスを提供しています。
未来への取り組み
2025年からは医療型ショートステイや小児科クリニック、病児保育など、さらなる新規事業を運営予定です。これにより、地域の子供たちや家族により多くの支援を提供し、将来的には全国的にも継続可能な支援体系を築くことを目指しています。
まとめ
「さっぽろこどもホスピス」の整備は、単なる拠点の設立にとどまらず、地域全体で支援を行うための新たな試みとして注目されています。今後の取り組みが、北海道全体に広がる希望の光となることが期待されます。