カヤックとJOINSが業務提携、移住支援サービスを展開
株式会社カヤックとJOINS株式会社が、移住希望者と地域企業を結ぶ人材マッチングサービス「SMOUT」で業務提携を締結しました。2025年2月1日に正式にスタートしたこのサービスは、移住希望者が地域での仕事や生活を見つける手助けをします。以下にその詳細をお伝えします。
提携の背景
日本は少子高齢化が進行し、特に地方の人手不足が深刻な問題となっています。総務省のデータによると、転入が転出を上回る地域は東京など限られた七都府県だけで、その他は転出超過の状態です。政府は2027年度までに地方と東京圏の人口移動を均衡させることを目指しています。
コロナ禍により、働き方が大きく変わり、リモートワークの導入とともに「都市と地域を行き来する」新たな選択肢が生まれました。これにより、副業や兼業を通じた「人材のシェア」が地方の人手不足解消の手段として注目されています。
実際、「HiPro」の調査によると、一都三県に住む約60%の会社員が地方での副業に興味を持っているとの結果が出ています。
SMOUTとJOINSの役割
「SMOUT」は、2018年にサービスを開始し、移住希望者と地域をつなぐプラットフォームとして成長。現在、68,000人以上のユーザーが登録し、1,100地域以上が利用しています。「JOINS」は2017年から地方企業に向けて都市部の人材をマッチングし、1,000社以上の企業を支援してきた実績があります。この提携により、利用者は「仕事」と「暮らし」の情報を一元的に得ることができるようになります。
新たなマッチングサービスの内容
業務提携によりスタートする「地域企業のお仕事マッチング」サービスでは、ユーザーが希望条件を登録すると「JOINS」が職探しをサポートします。自己紹介シートの作成や地域企業への提案を行い、仕事が決まった後は「SMOUT」が生活支援を行います。このサービスにより、移住や新生活に関する不安を軽減し、安心して地域での生活をスタートできるよう支援します。
特に、注目しているのが「二地域居住ワーク」です。この新しい働き方は現住所を維持しつつ地域でも働くことを前提としており、週に3〜4日の出社が求められます。これにより、地方の労働力不足を解消する手助けが期待されています。
対象となる年代
「SMOUT」のユーザーは主に20~40代ですが、最近では50代や60代の方々の登録も増加しています。一方、「JOINS」は経験豊富な50代以上の人材をターゲットにしており、この提携を通じて、これまでサポートが不足していたセミシニアやシニア層に対して新たな就業機会を提供します。
地域でのイベント開催
また、双方は地域での「仕事」と「暮らし」に興味を持つ方々向けにイベントを開催する計画もあります。その第一弾として、2025年2月20日に都内でのリアルイベントを予定しており、特に50代以上の方々に地域でのフレキシブルな働き方を考えてもらう機会を設けます。
この提携により、移住を考える多くの方々にとって地域で新しい働き方を見出し、「自分らしい生き方」を実現するサポートが期待されます。カヤックとJOINSは、今後も地域の活性化と人手不足解消に貢献していくことでしょう。
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