美濃焼とサステナブルデザインの新展開
岐阜県土岐市は、日本一の陶磁器生産地として長い歴史を誇ります。その土岐市で新たに発表されたのが、リサイクルされた陶器を使用したサスティナブルなプランター「crunch」です。このプランターは、廃棄される陶器を粗く砕いて土に混ぜ、新しい形として生まれ変わった製品です。これにより、環境に対する配慮をしながら、美しさと個性的なデザインを追求しました。
プランター「crunch」の特徴
「crunch」は、あえてシンプルな形状を選ぶことで、リサイクルされた土の特色や水ゴテ成形による”ゆらぎ”を際立たせています。このプランターは、廃棄陶器を約20%使用し、製造過程でみられる不均一な表情が個性になっています。また、釉薬の色合いやテクスチャーの違いが、各プランターにオリジナルの美しさをもたらしています。これもすべて、リサイクルを可視化することを目的としたデザイン理念の表れです。
リサイクルと地域の結びつき
美濃焼は、単に伝統的な陶器だけでなく、時代に合わせた新たな価値を創造しています。「crunch」の開発は、陶磁器の生産量が日本一であることから、リサイクルの形も新たに確立しようとする意志が表れています。一般家庭から集められた陶器の粉砕は専門業者によって行われ、通常はパウダー状にするのに対し、crunchでは粗粒タイプを活用し、見た目も楽しめる商品へと仕上がっています。
水ゴテ成形技術
この製品の魅力の一つに、「水ゴテ成形」技術があります。この技法では、鉄製の道具を用いて土を成形し、人間の手作業による微妙な感触が加わります。機械での生産では難しい美しい「ゆらぎ」を加えることができます。独特の形は、職人の経験や技術が詰まった、他に類を見ない作品です。
カラーバリエーションと用途
「crunch」は、カラーの選択肢が6色あり、部屋や植物に合わせたスタイルが楽しめます。本体と受け皿が一体化したデザインも特徴で、それぞれのサイズは比較的汎用性があり、一般的なビニールポットをそのまま収めることも可能です。
価格とサイズ
- - 価格: pot S(2.5号) ¥3,080(税込)/ pot M(3.5号) ¥3,850(税込)
- - サイズ: 【pot S】W98×D98×H87mm 【pot M】W122×D122×H125mm
- - 素材: 磁器(リサイクル土20%使用)
このように、プランター「crunch」は環境に優しいだけでなく、個性的で美しいデザインが魅力となっています。これを機に、美濃焼の新たな展開に注目が集まることでしょう。