離島の困りごとを解決する新日本リサイクル評議会の挑戦

離島のピアノ王が描く新たな挑戦

新潟県佐渡市に拠点を置く株式会社マンクンカンクンが運営する新日本リサイクル評議会は、離島や過疎地域における「不用品処分」の課題を解決するための買取専門サービスを展開しています。この事業が注目を集めているのは、月商1.2億円を突破する急成長ぶりです。ここではこのユニークなビジネスとその背後にあるストーリーをご紹介します。

起業のきっかけ

新日本リサイクル評議会の代表である可知見聞氏は、東京生まれの若者。彼の起業を決意させたのは、当時付き合っていた彼女の転勤による佐渡島への移住でした。ピアノを佐渡に運ぶ手段がなかなか見つからない中、近隣で「処分に困っているピアノを引き取ってほしい」との話が持ち上がります。この出来事が、彼を買取ビジネスへの道へと導きました。

事業スタートの過程

代表の可知氏は、トラックも免許も持っておらず、最初は250kgのピアノを一人で運ばなければなりませんでした。「ピアノ運びは筋トレだ！」を合言葉に、彼と当時の友人は苦労をともにしながら一台ずつピアノを回収しました。その熱意と努力が口コミとなり、佐渡での買取依頼が急増。事業はわずか2年半で300台以上のピアノを手に入れ、事業は順調に拡大していきました。

全国15拠点への展開

新日本リサイクル評議会は現在、新潟、東京、大阪、福岡、沖縄、札幌、名古屋など全国に15の拠点を持ち、出張料、査定料、キャンセル料を一切いただかないというシンプルかつ信頼性の高いサービスを提供しています。さらに、円安や運搬費の高騰といった経済的な課題にも柔軟に対応しながら、サービスを進化させ続けています。

地域貢献と未来へのビジョン

地域貢献活動も行っており、全国各地の営業所の近くにある児童養護施設に対して月に一度お菓子を寄付する活動を行っています。これにより社会的責任を果たすことにも注力しています。さらに、買取経験者に加え体力のあるスポーツ経験者を採用することで、来年の年商20億円を目指す方針も発表しており、今後の挑戦が期待されています。

代表の言葉

可知氏は、「佐渡島という“ハンデ”を最大の武器に変えました。他にはない問題を解決できるのは私たちの強みです。」と語ります。この言葉からも、彼の事業への強い情熱と未来へのビジョンが感じられます。離島での経験によって得た知識とスキルを活かし、今後全国へ、そして世界へと挑戦の場を広げる姿勢が際立っています。