新ブランド「ANYTSUGI」誕生の背景
SNSで話題となっている金継ぎ職人Sho Takeshita。その名は、彼の手による修復動画が240万回以上再生された結果、瞬く間に広がりました。そして、彼は新たに金継ぎ専門のブランド「ANYTSUGI」を立ち上げました。このブランドは、古くからの日本の修復技法である金継ぎを現代のライフスタイルにも合う形で、世界中に広めることを目的としています。
ANYTSUGIの初製品「金継ぎキット」
2023年3月1日より、「ANYTSUGI Kintsugi Kit」が自社ECサイトで販売開始されました。このキットは初心者でも手軽に金継ぎを楽しめるように設計されています。不完全なものを美に昇華させるこの技法を、家庭で手軽に学び、実践できる機会を提供します。
「壊れた瞬間が新しい始まりになる」というコンセプトは、まさに金継ぎの哲学を体現しています。不完全さを美しさとする思想は、使い捨て文化に対する反発でもあります。
金継ぎの魅力とその背景
金継ぎは、室町時代から続く日本独自の修復技法です。割れた陶器を漆と金粉で美しく修復するこの技術は、実は単なる修理ではなく、物の歴史を再生する「Re-Creation」とされています。
多くの人が感じる「物を大切にする心」を育む運動にもつながるこの技法。金銀が光を放つ様は、単なる傷跡を超えた物語を持ち合わせた器を誕生させます。Googleのデータによれば、金継ぎという言葉の関心は過去10年間で約6.2倍に増加しています。
ANYTSUGIの強み
1. 本物の素材
ANYTSUGIでは、化学材料に頼らず天然の漆と金粉を使用しています。これにより、修復した器は再び日常使いに適した美しさを保ちます。
2. 初心者向けのガイド
20ページ超のフルカラーマニュアルが同梱されており、初心者でも安心して作業が進められるように考慮されています。写真も豊富に使用されているので、手順が非常に分かりやすく構成されています。
3. サステナブルな設計
道具類は使い捨てではなく、高品質なものを厳選しています。これにより、金継ぎのプロセスだけでなく、道具も大切に扱われることを促進します。
4. グローバルなサポート
海外の日本文化ファンにも向けて、英語の解説や動画サポートが提供されており、言語の壁を越えて文化を届ける努力がされています。
今後の展望
ANYTSUGIは、日本国内だけでなく、アメリカ、インド、オーストラリア、シンガポール、台湾、韓国に発送を開始し、さらにはヨーロッパ圏への展開も予定しています。将来的には、全国でのワークショップの開催も考えており、「想いを継ぐ人」をつなげるコミュニティ形成を目指しています。
ショー・タケシタについて
Sho Takeshitaは東京都出身で、立教大学を卒業後、祖母から受け継いだ茶碗の修復を契機に金継ぎの道へ進みました。彼の作品は、日本の美意識と現代的な感性を行き来する、魅力的な作品で、金継ぎの新たな進化を示しています。
新しいブランド「ANYTSUGI」がどのように日本の伝統文化を再生し、世界に発信していくのか、今後の展開から目が離せません。