Solana dApp開発を支援する「ERPC Startup Program」
オランダ・アムステルダムに本社を置くELSOUL LABO B.V.は、Solana上でのdApp開発を行う企業やプロジェクト向けに新しい支援プログラム「ERPC Startup Program」を発表しました。このプログラムは、原則として設立から5年以内のスタートアップを対象としており、無償での利用を通じてWeb3エコシステムの発展を促進することを目的としています。
ELSOUL LABOが提供するERPCとは
ERPC(Solana Enhanced RPC)とは、高速かつ安定した情報のやり取りを実現するサーバーインフラのことです。世界中の300以上のエッジサーバーを活用し、ユーザーがアクセスした際に最も近いサーバーを自動選択することで、低遅延かつスムーズな接続が可能です。この特性により、特に性能が求められるSolana dAppsにおいて、高速な利用が実現されています。
しかし、実際のメインネットでの開発や運用に要するインフラコストは、プロジェクトにとって大きな障壁となることがあります。これを解消するために、ELSOUL LABOはこの「ERPC Startup Program」を立ち上げることにしたのです。
無償利用の具体的な内容
このスタートアッププログラムでは、次の3つのリソースを3ヶ月間無償で提供します:
1.
ERPC Pro プラン - 競争力のある性能を誇るプラン
2.
Jupiter Pro プラン - 高度なトランザクションを支えるプラン
3.
gRPC コネクション(3 IPアドレス分) - 複数の接続を確保できる環境
合わせて、これらは約7,000ユーロ相当の価値があるとされ、リアルな環境での開発・検証を行うための強力なサポートとなります。
参加資格と申し込み方法
このプログラムには、参加するための一定の条件が設けられています。具体的には、以下の条件を満たす必要があります:
1. Solana上でソフトウェアベースのサービスや製品を開発していること
2. 設立から5年以内であること
3. 5万ユーロから500万ユーロの資金調達を行っていること(自己資金を含む)
4. 有効なウェブサイトおよびメールアドレスを持っていること
5. 担当者がLinkedInにアカウントを持っていること
6. Validators DAOの公式Discordに参加し、アカウント認証を完了すること
申請方法は、オンラインの申請フォームを通じて行います。受理後、プロジェクトの説明や要件などの確認が行われ、必要となる追加情報があれば連絡されます。
その後、承認されたプロジェクトには、利用開始のための詳細な手順が案内され、3ヶ月間の無償利用が許可されます。
プログラムの背景と今後の展望
現在、Web3およびSolana関連の多くのプロジェクトがリアルな環境でのテストを求めています。しかし、安定したRPCノードを運用するには多くのコストがかかるため、開発の進行が阻まれている場合が少なくありません。
ELSOUL LABOは、分散型のエッジサーバーを通じてこの課題に取り組んできました。今回のプログラムを通じて、誰もが便益を受けられる新たなSolana dAppsの登場を後押しできればと考えています。
さらなる発展のため、ELSOUL LABO B.V.はSolana関連のプロジェクトやコミュニティとの連携を強化し、持続可能なWeb3エコシステムの実現に貢献していく意向です。今後も、ノードの安定運用を支援する「Validators Solutions」やSolana開発者向けのツール「SLV」の提供を通じて、ユーザーが安心してSolanaネットワークを利用できる環境整備に努めていきます。
参考リンク