滋賀「湖のスコーレ」がJapan Cheese Awards 2024で快挙
2024年のJapan Cheese Awardsで滋賀県のチーズ工房「湖のスコーレ」が、初エントリーで銀賞と銅賞をダブル受賞しました。この大会は国内のナチュラルチーズの品質向上を目指しており、全国の120工房から371の商品がエントリーしました。ここでは、湖のスコーレが受賞したチーズとその魅力について詳しく紹介します。
受賞チーズの詳細
銀賞受賞:竹炭フロマージュ(ソフト/酸凝固〈山羊乳以外〉)
竹炭フロマージュは、雪深い滋賀県の金居原で採取された竹炭を使用した独自のチーズです。まず、その見た目は四角柱の整った形状で、穏やかな印象を与えます。きれいにまぶされた竹炭は、日本のチーズでは珍しいアイディアであり、味も日本人好みの穏やかなものです。
このチーズは63℃で30分間の低温保持殺菌により、純粋なミルクの香りと甘さを最大限引き出しており、熟成が進むにつれて外皮がとろけ、濃厚な風味が楽しめます。試食会では多くの専門家から「熟成が秀逸」と評され、さらなる人気を集めました。
銅賞受賞:マスカルポーネピスタチオ(フレッシュ/バラエティ)
次に紹介する銅賞のマスカルポーネピスタチオは、ピスタチオ特有の色合いが特徴的で、美しい淡い緑色のチーズです。柔らかい食感が期待される外観であり、特に焼き菓子のような甘い香りが食欲を引き立てます。口どけが良く、ピスタチオの粒が感じられるユニークな体験を提供します。
このチーズは、厳しい日本の酪農業で試行錯誤を続けた成果です。最近の飼料価格の高騰や牛乳の消費量減少に対し、生クリームを使った新たな商品開発に取り組みました。ピスタチオは直前にローストし、キャラメリゼ加工を施して香ばしさを引き出しており、レモン果汁を用いた繊細な製法が実を結びました。
試食会の反響
受賞チーズは試食会でも大きな反響を呼びました。竹炭フロマージュについて、参加者からは「大変出来が良い」という声が上がり、専門家の間でも評価が高まりました。一方で、マスカルポーネピスタチオには「スイーツみたいで美味しい」との声が多く聞かれ、購入を希望する声も多くありました。
湖のスコーレの背景
湖のスコーレは2021年に設立されたチーズ工房で、豊かな自然環境を活かしてチーズ作りを行っています。カフェやショップも併設しており、手作りのチーズを日々提供しています。「日替わりスコーレチーズの食べ比べセット」や「米糀のチーズケーキ」など、幅広い商品ラインナップが魅力です。
地元の風土や素材へのこだわりを大切にしながら、今後も地域発展に寄与し魅力的な商品を提供し続けることを目指しています。今回の受賞を機に、更なる飛躍を期待したいところです。湖のスコーレは、味にこだわり、独創的なアイディアを持った新たなチーズ文化を築く存在となっています。各地での試食やイベントでも多くの人々にその魅力を届けていくことでしょう。