11月13日、東京デザインセンターにて2020年度の日本空間デザイン賞の贈賞式が行われました。感染症対策として、受賞者や関係者のみに限定した形式で実施され、金・銀・銅賞に加え、特に優れた作品として「KUKAN OF THE YEAR」に選ばれた3作品が発表されました。
今回、特に注目されたのは「渋谷スカイ」、「深大寺ガーデン レストランMaruta」、そして「熊本城特別見学通路」の3つのプロジェクトです。
受賞作品の概要
渋谷スカイ
受賞者は亀井忠夫氏(渋谷駅周辺開発計画共同企業体、日建設計)や勝矢武之氏、有國恵介氏(RHIZOMATIKS)。このプロジェクトは、東京の都市的風景を一望できる空中のパブリックスペースとして設計されています。特に、都市のダイナミズムを体感できることを重視し、来る人々に解放感と新たな視点を提供します。
深大寺ガーデン レストランMaruta
基本構想を田丸雄一氏が手がけ、設計は古谷俊一氏(古谷デザイン建築設計事務所)が担当。このプロジェクトは地域住民とともに進められるコミュニティの管理を考慮し、みどり保全や防災意識を高める独自のアプローチが評価されています。食を通じて地域と融合する空間づくりは、現代のデザインの在り方を示しています。
熊本城特別見学通路
受賞者は塚川譲氏(株式会社日本設計)。このプロジェクトは熊本城復旧の過程を観察可能な空中歩廊として設計され、歴史的な場所を新しい形で体験できるための重要な資源です。通路の構造は、震災後の復興を支える設計思想が生かされています。
贈賞式の様子
贈賞式では、主催者側から各作品に対する評価や今後の期待が語られ、審査員による講評も行われました。審査員の小坂竜氏は、今年度の審査がコロナ禍の中でいかに進められたのか、その過程の難しさについて触れました。
さらに、受賞者たちはそれぞれのプロジェクトにまつわる思いや実現までの苦労について語り合い、業界におけるデザインの未来についてもディスカッションが行われました。彼らの視点から、さらに新しい発見やトレンドが生まれることが期待されます。
日本空間デザイン賞について
日本空間デザイン賞は、国内外の優れた空間デザインを発見し、評価するために設立されたアワードです。これにより、日本のデザインが世界へ発信されることを目指し、空間デザインの重要性を広める役割を果たしています。今後は受賞者のインタビューやオンラインセミナーも予定しており、デザインに興味がある方々に向けたコンテンツが充実していく予定です。
公式サイトもリニューアルされ、2020年度の受賞作品や関係情報が掲載されています。興味がある方はぜひ訪れてみてください。日本空間デザイン賞の詳細は
こちらからご確認いただけます。