HADB、Azure対応で進化
2024-07-11 13:08:33

日立、Azure上で高速・低コストなデータ利活用基盤を実現するHADBのベストプラクティス構成を提供開始

日立、Azure上で高速・低コストなデータ利活用基盤を実現するHADBのベストプラクティス構成を提供開始



株式会社日立製作所(以下、日立)は、超高速データベースエンジン「Hitachi Advanced Data Binder」(以下、HADB)のAzure対応版ベストプラクティス構成の提供を開始しました。この構成は、高速なデータ利活用基盤をAzure上に短期間で構築することを可能にします。

今回のAzure版では、高速なブロックストレージサービスであるAzure Managed Disksをキャッシュとして利用し、安価なオブジェクトストレージサービスであるAzure Blob StorageにDBデータを格納することで、高速処理と低コストを実現しています。さらに、HADBの新機能であるキャッシュ利用の最適化により、安定した検索処理性能も実現しています。

日立はこれまで、AWS版ベストプラクティス構成も提供しており、今回のHADB新機能の導入により、AWS版においてもさらなる安定した検索処理性能が実現しています。

企業におけるデータ利活用基盤の重要性



近年、多くの企業は、IoTデータや時系列データなどの活用により、ビジネスの意思決定を迅速化しようとしています。こうしたデータを蓄積するデータ利活用基盤は、クラウド上に構築されるケースが増えており、大量データの蓄積を考慮したコストパフォーマンスと処理性能が求められています。

HADBの特長



HADBは、大量データの複雑な分析に適した「非順序型実行原理」を実装した国産のリレーショナルデータベースです。この原理により、HADBは超高速検索処理を実現し、製造、流通、金融、社会、公共など様々な分野で導入されています。

日立は、HADBの機能強化とクラウド対応を進めており、お客さまのニーズに合わせて、リアルタイムデータ取り込みやクラウド環境への対応などを強化してきました。

Azure版ベストプラクティス構成の特長



今回のAzure版ベストプラクティス構成は、HADBの性能とAzureの利用コストのバランスを考慮した実機検証済みのシステム構成です。具体的な特長は以下のとおりです。

高速なブロックストレージサービス(Azure Managed Disks)をDBデータのキャッシュ向けに利用することで、高速なデータ処理を実現します。
安価なオブジェクトストレージサービス(Azure Blob Storage)にDBデータを格納することで、コストを低減します。
仮想マシン(VM)を含め、性能とコストのバランスを考慮した構成パターンを提供することで、システム構成の検討期間を短縮します。

HADB新機能の特長



HADBバージョン05-10では、キャッシュ利用の最適化が実現しました。具体的には、利用用途の異なる項目に対して個別のキャッシュを割り当てるカスタマイズが可能となり、HADB再起動時にもキャッシュが保持されるようになりました。これにより、HADBのベストプラクティス構成(Azure版およびAWS版)の検索処理において、より安定した処理性能を実現しています。

HADBの適用例



HADBは、様々な分野で活用されています。以下に具体的な適用例をご紹介します。

製造DX:製造現場のデジタルツイン化ソリューション「IoTコンパス」の分析エンジンに採用されています。
* 摘要業務:製造実績トレースによる品質管理データを用いた消費分析に基づく生産計画、取引データ分析による不正取引の監視・検知、交通・設備のセンサーデータ収集による保守分析、医療レセプト情報活用による地域の医療施策の立案など

日立の取り組み



日立は今後も、HADBにおいてAWSやAzureのサービスリリースに対応したベストプラクティス構成の提供や、セキュアなデータ利活用に適したオンプレミス環境での機能拡充を継続し、社会インフラを支える企業のDXに貢献していきます。


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関連リンク

サードペディア百科事典: 日立 Azure HADB

Wiki3: 日立 Azure HADB

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