調布市の小学校でデフフットサル出前体験会が開催
2025年6月から9月にかけて、調布市内の3つの小学校において、「デフフットサル出前体験会」が行われました。この体験会は、市が実施する「調布市 Deaf プログラム」に協力して実施されたもので、聴覚障がい者スポーツであるデフスポーツについての理解促進を目的としたイベントです。体験会には、東京2025デフリンピックのサッカー競技部門の出場メンバーで構成されたケイアイチャレンジドアスリートチームの選手たちが講師として参加しました。
体験会の概要
体験会は以下のように、3つの学校でそれぞれ実施されました。
開催日: 2025年6月3日
参加者: 4年生3クラス109名
講師: ケイアイチャレンジドアスリートチーム(川畑選手、岩渕選手、東海林選手、山本監督)
開催日: 2025年7月14日
参加者: 4年生3クラス86名
講師: 同上
開催日: 2025年9月30日
参加者: 4年生4クラス109名
講師: 同上
授業内容
授業は講師の自己紹介やデフフットサル世界大会の優勝動画の共有から始まりました。子どもたちはデフリンピックや聴覚障がいについて学び、さまざまなコミュニケーション手法を学ぶ教室となりました。具体的なプログラム内容は以下の通りです。
- - デフリンピック及び聴覚障がいについての説明
- - コミュニケーション方法の紹介(読唇術、手話、ジェスチャー)
- - 伝言ゲームで“伝える”・“受け取る”を体験
- - 手話を覚えて色ドリブルゲームにチャレンジ
- - 声出し禁止の「デフフットサル」試合体験
- - 質疑応答、記念撮影
初めての体験に戸惑いを見せる子どもたちもいましたが、徐々に手話やアイコンタクトを使用したコミュニケーションに慣れていき、音のない環境でのチームワークの重要性を実感しました。
参加したアスリートの思い
体験会の講師を務めた選手たちは、子どもたちがデフリンピックについての認知度が高まっていることに手応えを感じていました。
山本監督は、「子どもたちがデフリンピックを理解していることを実感しています。これを通じて彼らが周囲の困難を知り、コミュニケーションの工夫を理解するきっかけになれば嬉しいです。」とコメント。
また、
川畑選手は、「声なしで試合を行うことで、聞こえないことの難しさを体験してもらえたと思います。この体験がデフスポーツに対する興味につながってくれればと思います。」と述べました。
東海林選手は、デフリンピックが東京で開催される年に参加できたことに感激し、「子どもたちが興味を持ってくれたことが嬉しいです。」と語っています。
岩渕選手も、デフリンピックと関連した内容を通じて子どもたちが耳が聞こえないことを理解する一助になったことに期待を寄せました。
今後の展望
ケイアイチャレンジドアスリートチームでは、今後もデフ・パラスポーツの普及活動を継続し、地域や教育機関と連携していく考えです。スポーツを通じて、誰もが輝ける社会の実現に貢献することを目指しています。
ケイアイチャレンジドアスリートチームについて
「日本一挑戦するアスリートチーム」を目指し、障がいを乗り越えるだけでなく、更なる高みを目指した活動を行っています。現在、デフフットサルやデフサッカー、障がい者スポーツにおいて活躍するトップアスリートたちが在籍し、体験会などを通じて社会に向けた啓発活動を強力に展開しているのです。
イベントを通じて、5,000名以上の方々に体験していただくなど、広く活動の幅を広げています。
公式サイトで、さらなる活動内容やイベント情報を確認してください。