新発見の妖怪絵巻
2025-06-17 10:27:32

京極夏彦も推薦!新発見の妖怪絵巻『筑前化物絵巻』が登場

新たな妖怪の世界『筑前化物絵巻』が持つ魅力



2025年7月29日、株式会社河出書房新社から待望の新刊『筑前化物絵巻』が発売される。この書籍は、著名な小説家の京極夏彦氏が推薦文を寄稿していることでも注目を集めている。近藤瑞木氏が編纂したこの絵巻は、なんと40体以上の新種妖怪が登場し、国内外の研究者や愛好者からの期待が寄せられている。

何が新しいのか?



『筑前化物絵巻』は、2023年7月に放送された『開運!なんでも鑑定団』で紹介され、大いに話題となった作品である。その成立は安政4~6年(1857~59)で、福岡の黒田藩の武士が描いたものと考えられている。著者が体験や伝説を基に描き上げた絵と文章は、地域特有の色合いが強く、既存の妖怪絵巻とは一線を画すものだ。

この絵巻では、さまざまな異形が描かれており、例えば「巨大蝸牛」や「銭蛇」、「酒盗鳥」など、魅力的な化物が繰り広げられる。特に、本書では「荒木家本」という旧家に伝わる貴重な資料を基にしているため、その学術的価値も高い。これにより、妖怪研究や文化史に新たな一石が投じられるだろう。

重要な目次構成



本書の目次には、京極夏彦による序文をはじめ、「筑前化物絵巻化物画図」とその現代語訳、新規妖怪の詳細解説などが含まれている。特に「チョコ(チョコサイ)」は、小さく愛らしいながらも人を群れで襲うという異形で、多様な解釈が可能である。

また、「蟹の床の異形」という、恐怖を与える亀類の化物や、「酒盗鳥」という怪鳥も、その名からは想像できない魅力を秘めている。これらの生き物たちは、単なるキャラクターではなく、深い文化的背景に根ざした存在であると京極氏は語る。

編集者紹介



近藤瑞木氏は、東京都立大学大学院で日本文化論を専攻する教授であり、妖怪や怪談に関する多数の著書がある。彼はこの絵巻を通じて、日本の伝承文化の深さを広める役割を果たしている。

特に彼は、「この作品が持つ魅力を広めたい」とインタビューで語っており、多くの人々に妖怪の存在やその魅力を実感してもらいたいと考えている。

書籍に寄せられた期待



『筑前化物絵巻』は、ただの絵本や資料に終わるものではないと言える。この作品は、信じ難い異形たちの形や物語を通じることで、読み手に日本の文化の深さや魅力を再認識させる。今後の妖怪研究や文化史において、重要な位置を占めることは間違いない。

提供される特別公開資料には、縮小全図や翻刻の他、反響や解説も充実しており、研究者や愛好者にとっての必携書となるだろう。

この新刊を手に取ることで、誰もが日本の妖怪文化の奥深さを感じることができるはずだ。図らずも現れた新種の妖怪たちが、今日の私たちに何を伝えようとしているのか、読むことでそのメッセージに気づくことができるだろう。

2025年、その時が待ち遠しい。



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会社情報

会社名
河出書房新社
住所
東京都新宿区東五軒町2-13
電話番号
03-3404-1201

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