粉瘤の再発と予防法の重要性
最近、粉瘤の再発に関する調査が行われ、手術を受けた患者さんの31.7%が再発の経験を持つことが明らかになります。特に同じ部位で再発する割合が高く、約24.3%に達しています。この結果は、粉瘤治療に関するアプローチの見直しが重要であることを示しています。
粉瘤は皮膚の下に袋状の構造物が形成され、その中に角質や皮脂が溜まって成長する良性腫瘍です。治療には根本的に袋ごと摘出する必要がありますが、選ばれた手術法や医療機関により再発リスクが大きく変わることが周知されました。この調査により、粉瘤手術の選択肢がどれだけ患者の再発率に影響するかが浮き彫りになったのです。
調査から見えた再発の原因
調査によると、再発経験者の67.4%は『切開排膿のみ』の処置を受けていました。これは痛みや腫れを抑えるためのみで、根治治療ではありません。袋は体内に残ったままになり、放置された状態では再発するのは避けられません。一方、選択可能な手術法を受けられた患者は8.2%の再発率に抑えられるのに対し、説明なしで処置された人は42.1%が再発していることからも、治療法の選択肢が重要であることが明確になります。
粉瘤手術の種類
粉瘤の手術にはいくつかの方法がありますが、特に有効なのが「くり抜き法(へそ抜き法)」です。この手術法は、粉瘤の開口部を中心に小さく切り込み、袋ごと摘出するもので、傷跡が小さく、日帰り手術が可能です。再発率も1%未満と非常に低く、技術が必要な手術ですが、皮膚外科専門医によって行われた場合にのみその効果が最大限に発揮されます。
一方、単なる切開排膿は応急処置のため、再発率は実に100%近くなることがわかっています。これが、なぜ根治手術が求められるかという理由です。また、粉瘤を持っている方は早期に受診することが推奨されます。炎症が起きる前に手術を受けることで、1回の手術で完治する可能性が高まります。
再発を防ぐためのポイント
粉瘤の再発を防ぐためには、以下の3つのポイントが重要です:
1.
早期受診:しこりを感じたら、炎症を起こす前に医療機関を訪れることが大切です。
2.
根治手術の選択:切開排膿だけではなく、袋ごと摘出する手術を受けること。
3.
専門医療機関の選択:粉瘤手術の実績が豊富な皮膚外科を選ぶことで、治療の質を保ちます。
専門医のメッセージ
アイシークリニックの髙桑康太医師は、「粉瘤の再発原因のほとんどは袋の取り残しにあります。適切な手術で袋を完全に摘出すれば再発率は1%未満になります。再発を繰り返す方は、必ず皮膚外科を専門とする医療機関で根治手術を受けるべきです」と語ります。手術法の選択肢と適切なタイミングが再発を防ぐカギです。
早期の受診により、粉瘤を根本から治療するチャンスを得ることができます。粉瘤のことを安心して相談できるクリニックを見つけ、適切な治療を受けることが重要です。