バルセロナで開催されるアイヌ文化特別展「aynu」
国立アイヌ民族博物館が2025年12月18日から2026年6月14日まで、スペインのバルセロナにある民族学・世界文化博物館(MuEC)で特別展「aynu」を開催します。この展覧会は、アイヌ民族に関する初の海外開催となり、バルセロナにおいても初めてのアイヌ民族を題材にした展覧会です。アイヌ民族の言語や歴史、文化、世界観を、伝統と現代の視点から紹介します。
展覧会の背景と目的
この展覧会は、国立アイヌ民族博物館が進めた調査研究プロジェクトを基に実施され、今年は「日本・カタルーニャ交流年」にあたります。この特別展は、そのプログラムの一環として開催され、多くの人々にアイヌ文化の魅力を伝えることを目的としています。
展示内容
展覧会では、アイヌ文化に関する約95点の資料が展示され、国立アイヌ民族博物館からは67点が貸し出されます。展示の一部には、以下のようなアイテムが含まれています。
1.
イクパスイ - 酒を捧げる棒
2.
トゥキ - 杯
3.
タカイサラ - 天目台
4.
イタ/オッチケ - 膳
5.
ポンチタラペ - 模様入りござ
これらのアイテムは、アイヌ文化の独特な世界観を示す重要な資料です。
追加展示
さらに、MuECのホワイエでは、エウダル・セラについての展示が行われます。セラはアイヌ資料の収集や博物館への寄贈を通じて、現在のMuECにおけるアイヌ関連資料のコレクションを支える重要な人物です。
期待される反響
特別展「aynu」は、アイヌ文化についての理解を深め、異国での文化交流を促進する大きな機会となります。バルセロナの人々がアイヌ文化に触れることで、新たな視点や思考が生まれることが期待されます。これを機に、アイヌ民族の文化が広がり、国際的な交流が進むことを望んでいます。
要注意
国立アイヌ民族博物館では、2025年1月中旬からエントランスロビー展示も予定しています。この展示では、1947年にエウダル・セラが北海道を訪れた際のエピソードや、アイヌ民族との出会いについて紹介されます。
本展覧会の広報目的で画像利用を希望される方は、別紙「キャプションリスト」に従ってご使用ください。他の目的での利用時は、指定の連絡先までお問い合わせをお願いいたします。
最後に
国立アイヌ民族博物館は、民族共生象徴空間(愛称:ウポポイ)の中にあります。バルセロナでのアイヌ文化の紹介は、多文化共生の重要性を再認識させ、国々を超えた理解と尊重の架け橋となることでしょう。