新しい庁舎が地域に優しい空間を提供
神戸市須磨区の北須磨支所が、子育て世代に優しい新庁舎として生まれ変わりました。この新しい施設は、株式会社船場が内装デザインと施工を担当し、観光や住みやすさを追求する「リノベーション・神戸」の一環として、地域の交流の場にもなっています。
北須磨支所の移転の背景
この移転は、神戸市が2019年から進めている「リノベーション・神戸」プロジェクトの重要な部分です。市は都市ブランドの向上と地域の人口引き寄せを目指し、「名谷駅周辺活性化プラン」を策定。新庁舎では、未就学児向けの屋内広場や乳幼児健診スペースを新設し、子育て支援をさらに充実させました。これにより、全ての住民にとって優しい利便性の高い行政サービス拠点を目指しています。
空間デザインの特徴
船場は、「名谷駅周辺活性化プラン」の一環として、機能面だけでなくデザイン面にも配慮した提案を行いました。特に「子育て世代にやさしい環境」をテーマに、各フロアごとに異なるコンセプトを設定し、安全性や利便性を実現しました。
施設のエントランスは開放感あふれる吹き抜けのデザインで、訪れる市民が気軽に立ち寄れる憩いの場となっています。また、内装デザインには「晴れた日には木漏れ日で涼み、雨の日には雨宿りとして集う」をテーマに、木の暖かさを感じる材料を多く使用しました。
設計に利用された地元資材
内装には兵庫県産の木材が使用されており、地域とのつながりが意識されています。加えて、神戸市が保管していた間伐材が活用され、あらゆる年齢層の利用者が兵庫の自然を身近に感じられる設計となっています。多様な木材の特徴を説明するパネルも設けられ、地域の自然環境への関心を促進しています。
今後の展望
株式会社船場は、1947年の創業以来商業空間を数多く手がけてきた実績を活かし、今後も地域のニーズに寄り添った空間づくりを進めていく予定です。人々の生活と自然環境のバランスを考えながら、持続可能な未来を意識したデザインを追求する姿勢は、多くの住民にとっても期待されることでしょう。
新庁舎の設立により、子育て世代に優しい空間が実現し、地域に新たな交流の場が創出されたことは、神戸市にとって大きな前進です。今後、この取り組みがさらなる地域活性化につながることが期待されています。