ファーマインド、野菜露地生産事業に本格参入
株式会社ファーマインドは、日本最大の野菜露地生産事業に本格的に乗り出すことを発表しました。今回、同社は北海道産直センターの100%の株式を譲渡し、全国5拠点で同社の農業法人を傘下に持つこととなりました。これにより、国内における青果流通の強化を図ります。
北海道産直センターの役割
北海道産直センターは、農業法人への資金提供や生産指導を行う重要な役割を果たします。傘下の農業法人は、北海道を中心に青森、岡山、宮崎、そして長崎まで広がり、合計約800ヘクタールの面積で露地栽培を行っています。特にブロッコリーは、日本の季節に合わせたリレー栽培が特徴で、国内の生産シェアが15%前後を記録しています。また、今後は他の産地にも拡大し、品目の多様化も進める予定です。
現在の物流状況と取り組み
国内の青果物の販売チャネルが多様化する中で、コンビニやドラッグストア、オンライン店舗での単品配送が難しくなってきました。この状況を受けて、ファーマインドは野菜と果物の混載による「統合青果流通」を推進していく方針です。これには、温度管理を徹底した冷蔵物流ネットワークの整備が重要です。ファーマインドは全国で14拠点の物流センターを運営し、入荷から出荷・配送までの一貫した温度管理を実現しています。
国産青果物の増強
これまで主に輸入果実を取り扱っていたファーマインドですが、オリックスとの業務提携や新たな取り組みにより、国産青果物の取扱を強化していく方針です。これにより、効率的で包括的な供給体制を構築し、顧客のニーズに応えることが期待されています。特に、施設栽培に関しては他社との連携を通じて取り組むことに重点を置いています。
消費者との関係深化
「生産者と消費者をつなぐ」という企業理念のもと、ファーマインドは国内外市場への展開も視野に入れた戦略的な方向性を打ち出しています。これにより、青果物の新鮮さと美味しさを生産地から消費者に直接届ける体制を整えていく考えです。
ファーマインドは、さらなる事業拡張と市場ニーズへの応えるため、青果物の物流体制を強化していくことで、業界の変化に柔軟に対応していく意向を示しています。今回の参入は、青果流通業界における新たな風を吹き込む、重要な一歩となることでしょう。
会社概要
北海道産直センター
- - 代表者: 出羽盛久
- - 設立: 1998年10月22日
- - 所在地: 北海道札幌市
- - 事業内容: 青果物の卸売販売、農業指導など
ファーマインド
- - 代表者: 堀内達生
- - 創業: 1991年2月
- - 所在地: 東京都千代田区
- - 事業内容: 青果物・生花の輸出入、加工及び販売
【公式ウェブサイト】
http://www.farmind.co.jp