アドベンチャーワールドが環境省賞を受賞！竹を活用した地域活性化プロジェクトとは？

アドベンチャーワールドが環境省主催の受賞を果たす

和歌山県白浜町に位置するアドベンチャーワールドが、環境省の主催する「第13回グッドライフアワード」において実行委員会特別賞である「環境地域ブランディング賞」を受賞しました。その背景には、ジャイアントパンダを活用したユニークな地域活性化プロジェクトがあります。

アワードの意義と受賞の背景

このアワードは、地域社会と企業、団体、個人が環境と調和した快適な暮らしの実現に向けた取り組みを表彰するもので、今回は224件の応募から39件が選ばれました。アドベンチャーワールドが受賞したプロジェクト「パンダから広がる竹循環と里山・里海再生プロジェクト」は、その創造性と地域貢献が高く評価されています。

ジャイアントパンダがもたらす生物多様性

アドベンチャーワールドは、長年にわたりジャイアントパンダの飼育と繁殖研究に取り組んできました。パンダの食事には大量の竹が使用され、その竹の使用過程で生じる食べ残し竹を再利用する仕組みが整えられています。この「食べ残し竹」を新しい資源として利用することで、地域の里山や里海の再生に繋がる循環を生み出しています。

プロジェクトの具体的取り組み

このプロジェクトは、竹を活用したさまざまな取り組みを展開しています。特に、以下の活動が注目されています。

放置竹林の整備

岸和田市における竹林の再生事業では、放置されていた竹林を整備し、里山環境の復活を目指しています。この取り組みでは地元の人々が参加し、竹林の生態系を持続可能な形で育てていくことを目指しています。

竹魚礁による海の再生

「竹魚礁」と呼ばれる取り組みでは、パンダの食べ残し竹を利用して海の環境再生に貢献しています。2022年からは連続してアオリイカの産卵と孵化が確認されており、この活動が海洋生物にも影響を与えていることが証明されています。

地域参加型コンテンツの創出

竹を利用したアートや活動も地域住民との共創を推進しています。特に5,000本の竹を用いた巨大アートの制作では、多くのボランティアと小中学生が参加し、地域の文化や観光の魅力を高めています。

SDGsへの貢献

アドベンチャーワールドは、SDGs（持続可能な開発目標）に基づく様々な活動も行っており、その一環として環境保護や地域貢献への取り組みを日々推進しています。このプロジェクトを通じて、地域の人々や未来の世代が豊かな自然環境の恩恵を享受できるよう、持続可能な社会をつくる努力を続けています。

未来に向けて

ジャイアントパンダの存在がもたらす「竹のまちづくり」は、ただの動物園の枠を超え、地域全体に影響を与える動きを生み出しています。アドベンチャーワールドの取り組みは、人々に環境保護の重要性を教え、持続可能な未来を目指すための大きな一歩となるでしょう。これからも、このプロジェクトがますます発展し、多くの人々が参加・協力することが期待されます。