株式会社Genon、J－StarXプログラムでインドの医療市場に挑む！

株式会社Genon、インド医療市場向けの挑戦を開始

株式会社Genonは、大阪市に本社を置く企業で、代表取締役社長の高原千晶氏が率いるチームです。この度、同社は日本貿易振興機構（JETRO）が主催する起業家育成プログラム「J－StarX」に採択され、成長著しいインドの医療市場に向けた新たなプロジェクトの立ち上げを発表しました。

インド市場の医療の現状

最近の調査によると、インドのオンライン医療市場は2022年に約11億ドル（約1649億円）に達し、これは日本市場の約40倍の規模に相当します。しかし、地方に目を向けると、医療インフラの整備が不十分で、多くの人々が適切な医療を受けられない現実があります。特に皮膚科医の不足が深刻で、人口20万人あたりの医師数は1人という状況です。これは日本の約1.5万人あたりの1人という状況と比べても大きな格差があることを示しています。

また、インドにおけるアトピー性皮膚炎の患者は、子供の約20%、一般人口においても10～15%が患うとされています。そのため、Genonは現地での調査を通じて、こうした医療課題に対する具体的な解決策を模索することを目指します。

J－StarXプログラムでの具体的な取り組み

Genonは「J－StarX」プログラム下での活動として、以下のような商談や調査を行います：

- オンライン薬局事業者との接触
- オンライン診療パートナー医師の発掘

特に、Genonはインドの地方部でオンライン診療を実現できる医師や医療機関を探し、いかにして同社のサービスがインド市場の医療の格差を解消し、困っている方々を助けることができるかを探ります。国内でのセッションを3回実施し、現地企業に投資するベンチャーキャピタルからもフィードバックを受けて、ビジネスプランをブラッシュアップします。医療ニーズを深く理解するため、医療機関や製薬企業、地域の利害関係者との対話を重ね、地方特有の医療ニーズを把握し、Genonの技術がどのように適応できるか探っていきます。

ヒフメドの概要とその目的

「ヒフメド」というオンライン皮膚科サービスは、Genonが展開するプロジェクトの一環です。代表の高原千晶氏と共同代表の高砂好氏は、お互いに「肌が弱い」という共通の課題を抱えて出会い、ここから革新的な医療サービスの構想が生まれました。

「ヒフメド」は、「医療の見える化をし、個別化医療を実現する」のをミッションに掲げ、アトピー性皮膚炎専門の患者向けアプリを提供しています。患者が自身の症状を記録し、データを分析することで、医師とのコミュニケーションをよりスムーズにし、治療法を最適化する新しいアプローチを採用しています。

また、オンライン診療を通じて医療へのアクセスを向上させ、待ち時間の短縮や患者のストレス軽減といった成果を上げています。

Genonの強みと未来に向けて

オンライン診療の運営を通じて得たノウハウを活かし、患者に寄り添った診療体制の構築を目指しています。さらに、自社のエンジニアチームによる技術の柔軟な対応が可能であり、地域に特有の課題に適応しうる技術基盤の整備が進んでいます。

今後は、地方部を含むインド医療市場の詳細な調査を行い、その結果を基にオンライン診療およびAI技術の現地適応性を検討し、信頼できるパートナーとの連携を通じて持続可能で効果的なビジネスモデルの設計を目指します。Genonの挑戦が、インドの医療における課題解決の一助となることを期待しています。