株式会社フェリクスに追加出資
今年、三菱UFJキャピタル株式会社(MUCAP)が運営するMUFGメディカルファンドより、九州大学薬学部から生まれた創薬スタートアップである株式会社フェリクスが、追加出資を受けたことが発表されました。この追加投資は、現在進行中のFLQ-101という新たな治療薬の開発を加速させることを目的としています。
フェロトーシスを利用した新たな治療法
フェリクスは、フェロトーシスと呼ばれる細胞死のメカニズムに基づいた独自の創薬スクリーニングプラットフォームを構築しています。このメカニズムは、鉄を介して細胞内で発生する酸化脂質によって引き起こされ、がんや神経変性疾患など多くの病状と関連しています。株式会社フェリクスが開発しているFLQ-101は、特に小児眼科領域における未熟児網膜症に有望な治療候補として注目されており、すでに米国のFDAからファストトラックとオーファン指定が取得されています。
FLQ-101の開発計画
FLQ-101の臨床試験は、2025年夏を予定しており、これが第一b/2相試験と計画されています。フェリクスの社長である國信健一郎氏は、自らのリーダーシップのもと着実に事業を推進しており、MUCAPはその手腕に期待して今回の投資を実現しました。
三菱UFJキャピタルの取り組み
MUCAPは1974年に設立されたベンチャーキャピタルで、医療分野を含む様々な業種における投資に精通しています。ライフサイエンス分野に特化したファンドを運営し、700億円以上の資金を持つファンドを設立。日本で最も規模の大きい生命科学系ファンドの一つとして、創薬や医療機器の分野で多くの企業の成長を支援しています。
株式会社フェリクスの未来
今回の追加出資を受けて、フェリクスは今後もそのスクリーニング技術を活かし、パイプラインの拡充に努めていく方針です。新たな治療薬の開発における次のステップとして、多くの期待が寄せられています。
おわりに
株式会社フェリクスが遂行するフェロトーシスに基づく創薬は、今後の医療分野において新しい治療法を提供する可能性を秘めています。三菱UFJキャピタルの支援を受けて、その動きに注目が集まります。全ての目が、FLQ-101の臨床試験に向けられています。今後の発展に期待が寄せられ、医療界に革新をもたらすことが期待されています。