GMOグローバルサイン株式会社は、提供する企業向けシングルサインオンサービス(IDaaS)「GMOトラスト・ログイン」において、2024年11月19日からSaaSベンダー向けのリファラルプログラムを開始します。このプログラムは、SaaSベンダーが自社のサービスを使用する顧客を紹介し、導入契約が成立した際に紹介料を受け取る仕組みとなっています。
具体的には、GMOトラスト・ログインとSAML認証連携を行ったSaaS提供企業が対象です。この連携により、顧客はセキュリティニーズに応じたサービスをより簡単に導入できるようになります。特に、昨今の日本国内SaaS市場は1.4兆円に達する見込みであり、企業のIDとパスワード管理が重要な課題となっています。2023年には、不正アクセスの認知件数が過去5年間で最高に達し、90%が認証情報の窃取によるものとされています。
企業は、複数のアカウント情報を効果的に管理する必要があり、SaaS利用におけるパスワード管理に対するニーズが高まっています。しかし、セキュリティ関連機能の構築には専門知識とコストがかかるため、多くの企業が自身でリスク対策を講じるのが難しい状況です。そこで、GMOトラスト・ログインの活用が期待されています。このシステムを利用すれば、パスワード管理やセキュリティリスクの対策が行いやすくなります。
また、現在のSaaS利用者がGMOトラスト・ログインを導入する際には、SaaSベンダーに対し一部の導入費用の還元が行われるため、プログラム全体としての魅力が増しています。
One人事株式会社と契約を締結することで、同社のワンストップ人事労務システム「One人事」を活用した高機能なIDaaSソリューションの提案が可能となります。このように、リファラルプログラムは多くのSaaSベンダーが抱えるセキュリティ管理の課題を同時に解決し、市場をより活性化させることを目的としています。
GMOグローバルサインの武信専務取締役は、「このプログラムにより、企業の業務効率化に寄与することが確信している」とコメント。また、One人事株式会社の宮原部長も、今回の提携によって、顧客の要望に応えるサービスの強化が期待できると述べています。
このような背景から、GMOトラスト・ログインが提供するこの取り組みは、単なる新ビジネスモデルではなく、安全なデジタル社会の実現に向けた大事な一歩と位置づけられています。顧客と共に歩んでいくことで、今後も多くの企業に貢献することが期待されます。