ジャパンハートの新たな挑戦
先日、日本の国際医療NGOである(認定)特定非営利活動法人ジャパンハートが、カンボジアで実施する初の海外災害訓練を開始しました。この訓練は、2025年4月26日から10日間をかけて行われ、実施の目的は自然災害時に効果的な医療支援ができるようにすることです。特に、現地の医療資源が乏しい状況において、迅速かつ安全に医療を届けるためには、参加者が実践的な知識を持つことが求められるのです。
訓練内容と目指すもの
ジャパンハートの取り組みは、カンボジアの医療現場での実地形式の災害訓練で構成されています。訓練は2つのクールに分かれ、最初のクールでは4月26日から30日、次のクールは5月3日から7日までの期間に行われます。この訓練では、医療従事者やボランティアが集まり、地域の人々との信頼関係を築くことが大切です。この信頼関係が、災害時の迅速な医療支援に直結するためです。
実際の訓練では、小学校の周辺を被災地として見立て、参加者が仮設の簡易診療所を設け、地域の子どもたちに健康診断を行うという内容です。設置した診療所では、第一陣と第二陣に分けて実施し、現地スタッフとともに効果的な支援方法を学びます。
第1クールの成果
実施された第1クールでは、日本から5名、カンボジアの病院から4名のクメール人が参加し、2日間で198人の子どもたちの健康診断を行いました。参加者からは、「水の確保が想定以上に重要であることがわかった」といった意見や、「多国籍でのコミュニケーションを経験できた」という感想が寄せられるなど、有意義な経験が得られています。
災害時の医療チームの連携
昨今のミャンマー大地震など、様々な自然災害が発生する中で、日本の医療チームとカンボジアの医療チームとの連携の重要性が再確認されました。このような連携強化に向け、2025年に向けた訓練活動は今後も続けていく予定です。
経験を積み重ねて
ジャパンハートで得たノウハウは、海外だけではなく日本国内での自然災害時にも活用できるものです。これにより、同団体の災害医療支援チームはさらなる強化を目指し、医療支援の質を向上させることが期待されています。訓練を通じて、現地のニーズに応えられる体制を整えることが重要です。
今回の活動は、ジャパンハートにとっての大きな一歩であり、未来に向けた新たな挑戦でもあります。地域の人々との絆を深めながら、医療支援の先駆者としての役割を果たしていく彼らの姿勢は、高く評価されるべきです。