日本のがん医療を革新する新たな学びの形「avatar MICE」の導入
2020年10月10日、一般社団法人オンコロジー教育推進プロジェクトが主催する「Team Science Pilot Workshop X Avatar MICE」が室町三井ホールで開催されました。このワークショップは、がん医療の向上に向けた重要な取り組みであり、テキサス大学MDアンダーソンがんセンターの専門家たちが、日本とアジアの医療従事者に向けて教育を行います。
このイベントは、COVID-19の影響を考慮し、多くの医療者が集まることが難しい現状に対応するために、avatar MICEという新しい形態の会議を導入しました。これにより、リアル参加者と遠隔から参加する会員が共に学び、意見交換を行う場が提供されました。
ワークショップの目的とプログラム内容
本ワークショップの目的は、高機能ながんチーム医療を組織するために、がんチーム医療やリーダーシップの重要性を学ぶことです。プログラムの主な流れは次の通りです。
ようこそワークショップへ
上野直人(テキサス大学MDアンダーソンがんセンター腫瘍内科教授)
下村昭彦(国立国際医療研究センター乳腺・腫瘍内科)
- - 9:15 アバターについての紹介
- - 9:25 アイスブレイクセッション
- - 10:25 グループワークの課題紹介(がんチーム医療とリーダーシップのあり方)
- - 11:00 各グループでのディスカッション
- - 12:00 プレゼンテーションとディスカッション
- - 13:00 クロージングセッション
Japan TeamOncology Program (J-TOP)とは
J-TOPは、2002年に設立されて以来、日本におけるがんチーム医療の普及を目指して活動しています。このプログラムでは、リーダーシップとキャリア形成を視野に入れた教育プログラムを提供し、日本のがん医療における中心的な人材を育成することを目的としています。これまでに、1,130名の参加者がJ-TOPのワークショップに参加し、その中から多くの医療従事者がMDアンダーソンでの実地研修を経て、国内に戻りがんチーム医療の推進役となっています。
アバターMICEの利点
この新しい方式であるavatar MICEは、リアルな学びの場を提供すると同時に、地理的な制約を克服し、国内外の医療従事者が共に学ぶことを可能にしました。これにより、感染症対策としてリアルイベントを避ける中でも、がん治療に必要な最新の知識を学ぶ場が確保されます。また、参加者にはYouTube Liveでの配信が予定されており、より広範な受講者が得られることも期待されます。
J-TOPの将来
近年、新しい機序のがん治療薬が続々と登場し、治療マネジメントも複雑になっています。これからのがん医療をリードするには、チーム医療体制が不可欠です。J-TOPは、これらの変化に対応するために、教育プログラムを通じて日本のがん医療を支える中心的な人材を育成し、医療者としてのスキル向上を推進していきます。
詳しい情報は、
J-TOPの公式ウェブサイトをご覧ください。また、一般社団法人オンコロジー教育推進プロジェクトの活動についてもぜひ確認してください。
連絡先は、J-TOP事務局へ問い合わせてください。