徳島初の産官学連携プログラムが若者の成長を支援

昨今、若者の県外流出が問題視される中、徳島大学と株式会社リンクアンドモチベーションが共に手がけた「HEROES at 徳島」は、この課題に立ち向かう新たな取り組みとして注目を集めています。このプログラムは、9月12日から17日まで行われ、選ばれた地元企業の支援を受けて開催されました。### プログラムの目的と背景
徳島県が直面している人材採用や育成の問題。若者が県外へ流出することで、地元企業は人材確保に苦慮しています。本プログラムは「県内企業の魅力と経営の向上」「県内での人材定着の促進」という二つの方向性を持つ好循環を生み出すことを目的にしています。徳島大学が徳島県から委託を受けて実施し、あわわやNDK、三八、日産サティオ徳島といった協力企業の支援を受け、学生が集まり意見を交わしました。### アイデアソン形式での成長支援
合宿形式のこのプログラムでは、異なる学年や地域から集まった学生たちがチームを形成。支援企業の若手社員からのメンタリングを受けながら、「大阪・関西万博を機とした徳島・四国への観光客誘致」というテーマについて活発な議論が交わされました。学生たちにとっては貴重な経験であり、新たな視点を得る機会となりました。### 期待される成果
この取り組みは、学生にとって成長の機会であるだけでなく、支援企業にとっても学生からの斬新なアイデアや若手社員のモチベーション向上に貢献します。また、このプログラムを通じて短期的には観光客誘致に関連するアイデアが生まれることが期待されています。さらに長期的には、地域内の企業が人材育成に積極的に取り組むことにより、参加学生が地域に対するロイヤリティを高め、結果として地域外からの若者の定着にも寄与するとされています。### 参加者の声が示す意義
プログラムに参加した徳島大学の副理事は、多様な人々との関わりを通じて、人や地域の変化を改めて実感したと語ります。また、支援企業の経営者は、人口流出が進行する中でも意義深い活動ができたと述べ、今後もこの取り組みを継続していきたい意向を示しました。さらに、学生たちもこの合宿で得た経験が人生の転換点になると期待を寄せています。### 今後の展望
少子高齢化が進む中で、地域で次代を担う若者を育成する重要性が高まっています。地域の企業や行政とともに若者を有効活用するため、「地域内でのエンゲージメント」を高めることが急務となっています。リンクアンドモチベーションは、組織のエンゲージメント向上をテーマに取り組んでおり、これからは「地方創生」の観点からも貢献していくことを目指しています。### リンクアンドモチベーショングループの概要
株式会社リンクアンドモチベーションは、東京都中央区に本社を構える企業で、2000年に設立されました。資本金は13億8,061万円、証券コードは2170（東証プライム）です。組織開発や個人開発、マッチング事業を行い、地域活性化に向けたさまざまなプロジェクトに取り組んでいます。