日本の食文化を支える二つの老舗が、革新的なコラボレーションを通じて新たな美味しさを提案します。鰹節専門の株式会社にんべん(東京都中央区)と、山形の伝統を紡ぐ斎藤麩屋(山形県長井市)が手を取り合い、「麩」と「だし」が織りなす無限の可能性を追求する期間限定企画を、2025年6月1日(日)より開始します。この取り組みは、日本の伝統食材である「麩」の魅力を再発見し、その多様な楽しみ方を広く伝えることを目的としています。
日本橋本店で広がる「麩」の世界
にんべんの拠点である「にんべん 日本橋本店」では、斎藤麩屋の選りすぐりの麩製品4種類が、関東エリアで初めて店頭に並びます。山形県と新潟県の境にそびえ立つ「東北のアルプス」こと朝日連峰の清らかな伏流水と、長年培われた職人の熟練の技によって生み出される斎藤麩屋の麩は、古くから貴重なタンパク源として重宝されてきました。その豊かな風味と独特の食感は、汁物から炒め物、さらにはお菓子まで、幅広い料理で活躍します。販売期間は2025年6月1日(日)から6月30日(月)までの約1ヶ月間です。
提供される麩製品は以下の通りです:
きざみ麩35g(300円 税込):くるま麩を使いやすい大きさに圧縮・カットしたもので、しっかりとした歯ごたえとつるりとした舌触りが特徴です。
きざみ板麩45g(300円 税込):薄く細かくカットされており、水に戻さずそのまま汁物や炒め物にお使いいただけます。手軽さが魅力です。
まめ麩23g(300円 税込):見た目も可愛らしく、つるんとした滑らかな舌触りが特徴。汁物に入れると、その愛らしい形が食卓を彩ります。
まんてん麩27g(300円 税込):一口サイズのくるま麩で、汁物から煮物まで、様々な料理に幅広く活用できる万能な一品です。
さらに、日本橋本店では「斎藤麩屋×にんべん おすすめレシピ」と題した特別なレシピカードが店頭で配布されます。これにより、お客様は購入した麩を最大限に活用し、新しい料理に挑戦するきっかけを得られます。また、にんべん日本橋本店の通信販売DMにも、今回のコラボレーションに関する情報が掲載され、より多くの方にその魅力が届けられます。
「だし」と「麩」の出会いが紡ぐ新感覚和スイーツ
「日本橋だし場 本店」では、今回のコラボレーションを記念した特別な和スイーツ「つゆの素キャラメルソース&まんてん麩」が期間限定で登場します。一口サイズの「まんてん麩」を主役に、にんべんが誇る「つゆの素ゴールド」をベースにした特製キャラメルソースをたっぷりと絡め、仕上げには極細に削られたかつお節が贅沢にトッピングされます。
この絶妙な組み合わせは、甘じょっぱく濃厚なキャラメルソースが麩にしっかりと染み込み、そこにふわりと香るかつお節の風味が加わることで、まさに「和」と「洋」が融合した新感覚の味わいを生み出します。価格は450円(税込)で、2025年6月1日(日)から6月30日(月)までの期間限定販売。提供時間は11:00から18:00までで、数量限定のため、売り切れ次第終了となります。(※表示価格はテイクアウト価格です。イートインの場合は税率が異なります。)
メニュー開発担当者もこのスイーツについて、「つゆの素ゴールドが織りなす甘じょっぱく濃厚なキャラメルがお麩に深く染み込み、新しい和スイーツの可能性を広げました。たっぷりと添えられた極細の糸削りかつお節の香りが、全体の味わいを一層引き立て、言葉にできないほどのハーモニーをお楽しみいただけます」と、その自信を語っています。
伝統と革新が織りなす「麩」の未来
今回のコラボレーションは、両社の担当者にとっても、麩の新たな可能性を再認識する貴重な機会となりました。
株式会社にんべんの商品サービス企画部 直販グループの小林愛美氏は、「関東では味噌汁やお吸い物で食されることが多い麩ですが、リサーチを通じて、お肉の代わりや主食、さらには麩ラスクのようなお菓子にも使えるその多様性に驚かされました。斎藤麩屋様の工場やカフェを訪れ、実際に麩を使った卵とじ丼やフレンチトーストを体験し、揚げる、焼く、漬け込むなど、様々な調理法によるアレンジの奥深さに感動しました。麩は水分をよく吸収するため、にんべんこだわりの鰹節だしがしっかりと染み込みます。熟練の職人が丁寧に作った麩を、和洋様々なレシピと共に提案し、多くの方にその新たな魅力を伝えたい」と、今回の企画に寄せる熱い想いを語ります。
一方、斎藤麩屋の担当者は、だしの老舗であるにんべんからのオファーに大変光栄を感じていると言います。「麩に馴染みがない方もいらっしゃるかもしれませんが、麩は高タンパク質で低カロリー、そしてどんな料理にも合う名脇役です。離乳食から高齢者の食事まで幅広く利用でき、素材自体に味がないからこそ、多彩な利用が可能です。今回の企画では、麩だからこそダイレクトに感じられるだしの美味しさがあり、『麩でだしを味わう』という新しい体験を提供できます。この相性抜群の組み合わせは、想像を超える無限の可能性を秘めていると確信しています。今回のコラボレーションは、新たな挑戦を続ける斎藤麩屋にとっても大きなターニングポイントとなるでしょう。このご縁に感謝し、微力ながら食文化の継承と発展に尽力してまいります」と、コラボレーションへの期待と、日本の食文化への貢献に対する強い決意を表明しています。
両社の歩みと未来への貢献
斎藤麩屋は、大正15年(1926年)の創業以来、約100年にわたり職人の技を受け継ぎ、お麩づくりに専念してきました。当初は地元のお客様に支えられ、その後徐々に販路を拡大。今では遠方からの注文も多く、お客様への感謝を忘れずに日々麩づくりに励んでいます。時代の変化と共に食文化も大きく変わる中、斎藤麩屋は変わらず麩を多くの方に届けたいと願い、新たな可能性を見出し、様々な文化を取り入れて麩の魅力を発信しています。日本の伝統食材を守り、未来へ伝えることを使命としています。
株式会社にんべんは、1699年(元禄12年)に創業し、300年以上にわたり日本の食文化の礎である鰹節と「だし」の魅力を伝えてきました。商品の開発・販売にとどまらず、「日本橋だし場」や「日本橋だし場 はなれ」、「一汁旬菜 日本橋だし場」といった店舗を通じて、本物の鰹節やだしに触れ、味わえる場を提供しています。特に「にんべん 日本橋本店」は、削りたてのかつお節が楽しめる「日本橋削り場」や、「一汁一飯」をコンセプトにした「日本橋だし場 本店」が人気を集めています。にんべんはこれからも「かつお節・だしライフデザインカンパニー」として、食のあらゆるシーンで鰹節とだしの無限の可能性を提案し続けていくことでしょう。
今回のコラボレーションは、伝統的な食材である「麩」と「だし」が、現代の食卓にどのように新たな価値をもたらすかを示す素晴らしい機会です。ぜひこの機会に、日本橋の地で、古くて新しい「麩」の魅力を存分に味わってみてください。