キャディ株式会社は、製造業に特化したAIデータプラットフォームを提供する企業として、2024年10月1日に幸松大喜氏をCHRO(最高人事責任者)に迎えることを発表しました。この新たな人事体制は、企業の成長をさらに加速させることを目的としています。
幸松氏は東京大学を卒業後、世界的なコンサルティングファームのマッキンゼーで経験を積み、多国籍企業のオペレーションやサプライチェーン管理を担当しました。26歳でマネージャー職に昇進し、1万人以上の組織をリードした実績を持つ優秀な人材です。その後、町工場に転職し、製造業の現場を直接学びました。キャディには2017年に参加し、その後はパートナーサクセス本部長や執行役員としての役職を歴任し、その経験を活かしてきました。
キャディの創業以来、「モノづくり産業のポテンシャルを解放する」というミッションのもと、デジタル変革を推進してきました。特に、エンジニアリングチェーンやサプライチェーンにおけるデータを解析し、インサイトを抽出する能力が評価されています。幸松氏の就任により、このミッションをさらに推進し、経営基盤の強化を目指しています。
特に注目すべきは、2022年6月にリリースした図面データ活用クラウドの「CADDi Drawer」です。このサービスは、世界の製造業から小規模な加工業者まで、幅広く利用されています。また、同年9月にはAI見積クラウド「CADDi Quote」を提供開始し、新たなサービスラインの確立にも成功しています。これにより、SaaS業界でもトップクラスの成長を実現し、ここ2年での成長率は非常に高いものになっています。
幸松氏自身も、新たなCHROとしての役割に意気込みを見せています。彼は"組織づくりや採用が成長の重要な要素であり、製造業の特性に応じた強い組織を形成する必要がある"と述べています。特に、顧客やプロダクトが多様化する中で、組織全体で一丸となって取り組むことが必要だと強調しました。
CEOの加藤勇志郎氏は、幸松氏が創業メンバーであり、会社の文化を育ててきた重要な人物であることを評価しています。加藤氏は、"現在地はまだ0.1合目にすぎない"と言い、幸松氏のリーダーシップの下、さらなる成長を促す体制をとっていくと語りました。
幸松氏および加藤氏のコメントにも見られるように、キャディは新たに設けたCHRO職を通じて、企業成長を支える人材育成と組織開発に力を入れていく方針です。また、オンライン会社説明会を通じ、企業の未来や新たな挑戦についても広く伝える機会を設けています。
この新体制のもと、キャディが世界の製造業において競争力を高め、AIを駆使したデジタル変革を推進する姿勢に注目が集まっています。製造業のポテンシャルを解放するというビジョンに向けて、さらなる挑戦を続けるキャディに期待が寄せられています。