重度障害者支援の新展開
2021-09-27 13:30:02
重度障害者の環境改善に向けた新たな取り組み、土屋総合研究所設立
重度障害者支援を新たな視点で見つめ直す土屋総合研究所の活動
2023年、株式会社土屋は重度障害者の環境改善に向け、新たに土屋総合研究所を設立しました。この研究所は、全国約40の都道府県で行われている重度訪問介護サービスにおける課題を解決するためのデータ収集と分析を行うことを目的としています。
背景と課題
重度障害者への訪問介護サービスは、現在の日本において法制度上、インフラとして整備されています。しかし、地域による提供状況には大きな差があります。特定の地域ではヘルパーの不足や制度に対する理解不足から、サービスを受けられない方々も存在します。多くの重度障害者は、介護を家族に頼ることが多く、「迷惑をかけたくない」という思いから自らの状況を深刻化させるケースも見受けられます。
このような現状を受け、土屋では重度障害者のニーズを正確に把握し、社会全体へその実態を伝えることの重要性を強く感じました。特に、環境格差や周囲の理解不足は解決が急務です。
環境格差の実態
1. 自治体の理解や資源の差
各自治体間での福祉制度への理解度や財源の状況が異なるため、支給を受けられない事例が多く見られます。これにより、必要としているサービスが提供されず、多くの障害者が苦労しています。
2. 仕事面での差
勤務中や通勤時に訪問介護を受けられないというルールが存在しますが、一部地域では独自にこの制限を緩和するサービスが展開されています。これにより、同じ国に住んでいても、働く環境には大きな違いが生じるのです。
3. 地域住民の理解不足
障害者介護に対する理解が足りないため、周囲の価値観が介護サービスの利用を妨げることがあります。この結果、重度障害者は一人暮らしをする際にも多くの困難に直面しています。
土屋総合研究所の取り組み
土屋総合研究所では、以下の主要な活動を通じて環境改善を目指します。
1. 実態調査
福祉、介護、医療サービスの現状を調査し、実情を明らかにします。
2. 施策提案
厚生労働省や自治体に対して、具体的な調査結果を基にした施策提案を行います。
3. 介護業界の問題解決
アテンダント不足や給与問題に対するアプローチを展開し、介護サービスの質を向上します。
4. 啓発活動
セミナーや研修を通じて、介護業界の人々に必要な知識を提供します。
5. 地域生活の維持
介護事業者へのコンサルティングを行い、重度障害者が地域で生活できる地域環境を整えます。
6. シンポジウムの開催
一般の方々にも情報を提供するためのシンポジウム等のイベントを開催します。
所長 吉田政弘の思い
土屋総合研究所の所長、吉田政弘氏は、福祉制度にはまだ見えないニーズが数多くあると語ります。「全ての人がただ『生きる』だけでなく、『活きる』ことができる社会を目指す」との信念のもと、この研究所の活動は、重度障害者がより豊かな生活を送るための一歩となることを目指しています。
結論
土屋総合研究所の設立は、重度障害者を取り巻く環境改善の一助となることは間違いありません。地域間格差を埋め、すべての障害者が安心して生活できる社会の実現に向けて、今後の活動が期待されます。
会社情報
- 会社名
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株式会社土屋
- 住所
- 岡山県井原市井原町192-2久安セントラルビル2F
- 電話番号
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