2024年10月10日、産前産後の現状と未来を探るシンポジウム
2024年10月10日、東京大広で「10月10日産後リカバリーの日」を記念し、第2回産前産後ケアシンポジウムが開催されました。このシンポジウムは、日本リカバリー協会の主催で、株式会社大広のフェムテック・フェムケアラボとの連携によって実施され、産後ケアの現状と課題についての理解を深めるための貴重な機会となりました。
背景と目的
「産後リカバリープロジェクト」は、出産後の母体が直面する身体的・精神的な負担に着目し、支援の強化を目指しています。出産後の不安や孤独感の軽減を図るため、10月10日を「産後リカバリーの日」と定め、啓発活動を行っています。
シンポジウムの様子
シンポジウムは、神奈川県保健医療局長の挨拶から始まり、その後、著名な医療専門家や企業の代表者による講演が続きました。今年のテーマは「はたらく」と産前産後で、参加者は実情に即した課題の可視化と依存可能な解決策を議論しました。
発表内容
特に注目を集めた『産前産後10の重要課題2024』の発表では、944人を対象にした調査の結果が示されました。この調査から、以下の10の課題が浮き彫りとなりました:
1. 産後は孤独な状態に陥りやすい
2. 結局育児と仕事はトレードオフ問題
3. 自分の自由時間が1時間未満の人が7割
4. 家事育児の負担は産後女性に偏重
5. 男性の働き方に柔軟性がない
6. 産後の環境には多様性がある
7. 産後ケア施設利用者は約11%
8. 制度と働き方の齟齬
9. 制度を使いこなせていない
10. 周囲への負担感へのプレッシャー
これらの課題は、産後の母親が直面する現実を示す重要な指標となっていました。また、企業の取り組み事例からも、産後ケアを充実させる必要性と、実際に行動を起こしている事例が紹介され、参加者のさらなる理解を促進しました。
参加者の声
シンポジウムは現地参加とオンライン配信を併用し、多くの人々が集まりました。参加者は貴重な情報を得ると共に、産後の現状に対する理解が深まったとの感想を述べています。さらに、名刺交換や交流会を通じて、多くの参加者間のネットワーキングも行われました。
結論
「産後リカバリーの日」におけるこのシンポジウムは、産前産後における課題の可視化だけでなく、今後の持続可能な働き方や社会の仕組みづくりに向けた重要な一歩となりました。読者の皆様にも、ぜひこの課題に関して一緒に考え、行動を起こしていただければと思います。
より良い環境を形成するために、私たち一人一人の意識が必要です。産後の母親たちが少しでも快適に過ごせる社会の構築が求められています。