公立岩瀬病院がLINE活用した新ウェブサービスを導入

新サービス「Easy α」とは

公立岩瀬病院（福島県須賀川市）と株式会社福島情報処理センター（福島県郡山市）は、共同で「Easy α（イージーアルファ）」という新しいオンライン文書依頼・予防接種・検診予約サービスを開発し、2025年12月9日から正式に提供を開始します。

サービスの背景と目的

これまでも福島県内では多くの患者が、電話がつながらずに予約ができない、あるいは書類取得のために何度も病院へ足を運ぶのが大変だと訴えていました。そんな声を受けて、日常的に使用されているLINEを活用した医療サービスが求められていました。「Easy α」は、スマートフォンを使い、手軽に医療手続きを行うことができるサービスとして患者の利便性を向上させることを目的としています。

サービスの特徴

この新サービスにはいくつかの主な機能があります。まず、診断書などの文書依頼を来院せずに行えるオンライン申請が可能になります。さらに、予防接種や検診予約もLINEを通じて24時間・365日いつでも可能です。

1. LINEメッセージ配信

公立岩瀬病院からの最新情報やお知らせは、LINE経由で迅速に配信されます。これにより、健康に関する情報や病院が開催するイベントの案内を簡単に受け取ることができます。

2. 文書依頼機能

患者はLINEを通じて診断書や証明書の依頼を簡単に行うことができます。依頼した文書が完成したことはLINEで通知されるため、わざわざ来院する必要なく受け取ることができます。これにより、来院の負担が軽減され、交通費や時間の節約につながります。

3. 予約機能

予防接種や検診の予約がLINEから行える機能を搭載しており、患者が自分の都合に合わせていつでも予約が可能です。予約内容についてもLINEで確認できるほか、リマインダー通知機能がうっかり忘れを予防します。

ユーザーへのメリット

この新しいサービスは、患者に多くの利点をもたらします。

- 従来の電話予約に伴う待ち時間がゼロになります。
- 来院回数が減ることで、患者の時間や交通費が軽減されます。
- 24時間いつでも文書依頼や予約ができる利便性があります。
- 病院からの情報も手軽に受け取れるようになります。

一方で、公立岩瀬病院にとっても大きなメリットがあります。

- 電話対応に使っていた人材を別の業務に割り当てることができ、業務効率が向上します。
- 迅速に病院内の情報を患者に配信できるため、満足度の向上に寄与します。さらに、このアプローチにより医療のデジタルトランスフォーメーション（DX）の推進にもつながります。

使い方は簡単

このサービスの利用は非常にシンプルです。LINEで「公立岩瀬病院」を友だち追加し、メニューから「文書依頼」または「予約サイト」を選ぶだけで手続きが完了します。これによって、ユーザーはストレスを感じることなく医療サービスを利用できるようになります。

医療体制の進化

公立岩瀬病院と福島情報処理センターが手掛ける「Easy α」は、患者の要望を反映させた画期的なシステムです。このシステムが導入されることで、年間約4,000件の文書依頼や3,000件の予防接種予約がオンラインで処理できるようになります。これにより、患者サービスの向上とスタッフの業務効率化が期待されています。

概要

公立岩瀬病院は1872年に設立された、公的な医療機関です。現在、一般病床273床、感染症病床6床を有し、内科や外科、小児科、産科など多彩な診療科目を提供しています。施設は地域医療の向上に寄与しており、今後も新たなサービスを導入し続ける姿勢を見せています。一方、株式会社福島情報処理センターは1965年に設立され、医療や福祉サービスを含む多岐にわたるシステムソリューションを提供しており、高テクノロジーの導入を進めています。

この「Easy α」サービスは、今後の地域医療における新たなスタンダードとなることが期待されています。