東京ガスと静岡ガス、シェールガス権益の譲渡合意を締結
東京ガス株式会社は、100%子会社である東京ガスアメリカ社を通じて、米国テキサス州南部におけるイーグルフォード層のシェールガス権益を静岡ガス株式会社に譲渡する基本合意書を締結したことを発表しました。この譲渡により、東京ガスはグループの資産効率を一層向上させることを狙っています。
背景と譲渡の詳細
東京ガスは2016年に米国でのシェールガス開発に参入し、イーグルフォード層を含む権益を取得しました。このプロジェクトは約8年間、東京ガスの海外事業成長に寄与してきましたが、資産ポートフォリオの見直しが進められる中、静岡ガスへの権益譲渡が決定されました。
譲渡額は1億3000万米ドルとなっており、これにより東京ガスは東テキサスや北ルイジアナ地域における事業へ集中していく方針です。
「Compass2030」に基づく戦略
東京ガスは、グループ経営ビジョン「Compass2030」の一環として「LNGバリューチェーンの変革」を掲げています。この変革は、シェールガス事業の資産効率を向上させるだけでなく、日本を含む他国へのエネルギー供給の安定性を高めることを目指しています。
さらに、米国のシェールガスに関する取り組みは、LNGトレーディング事業などのさらなる成長へとつながると期待されています。
重要なエネルギー政策の一環
東京ガスの今回の合意は、単なる権益譲渡に留まらず、企業戦略としての重要な一歩です。イーグルフォード層からの権益譲渡は、他の地域における開発・生産の資源に焦点を当てるための準備とも言えます。このような動きは、エネルギー供給の安定化を図り、持続可能な成長につながることでしょう。
結論
東京ガスの静岡ガスとの基本合意締結は、米国のエネルギー市場における戦略的局面の一部として位置付けられます。企業は今後も持続的な成長を示し、国際的なエネルギー供給の新たなブレイクスルーを期待されます。この取引が、さらに多くのビジネスチャンスや市場開発への道を開いていくことでしょう。