藤沢市がセーフィーの映像技術で駅前再整備プロジェクトを推進
神奈川県藤沢市で、駅前広場の再整備に向けた新たな試みが進行しています。セーフィー株式会社が提供するウェアラブルクラウドカメラ「Safie Pocket2」と、映像解析AIを組み合わせた調査サポートサービス「Safie Survey」を活用した実証実験が行われました。実施期間は2024年10月1日から11月2日までです。
実証実験の背景
少子高齢化が進む日本では、2040年までに働き手が80%に減少する「8掛け社会」が予想されています。このような厳しい環境の中、藤沢市でもやるべき課題が増える一方で、限られた人材でこれに対応する必要があります。そのため、デジタル技術を活用した地域行政の効率化が求められています。
藤沢市は2022年に策定した「スマートシティ基本方針」に基づき、様々なデジタル技術の導入を進めるとともに、官民連携でのニーズに応じた調査方法の実施に取り組んでいます。これまでは目視での計測が主な手法でしたが、新たな技術を用いることで、より詳細なデータの取得が可能になります。
実証実験の目的
今回の実証実験では、藤沢駅周辺の通行量や交通状況を可視化し、駅前広場再整備の根拠となるデータを提供します。具体的には、利用者の快適さやバリアフリー対応を考慮した設計を進められるような重要な情報収集を行います。
実施概要
機器の設置
実験では、藤沢駅南口の駅前広場に、ウェアラブルクラウドカメラ「Safie Pocket2 Plus」を設置しました。カメラから得られる映像データを「Safie Survey」により解析し、以下の情報を収集・可視化します。
- - 車両交通量
- - 停車時間
- - 用具別(ベビーカーや車いすなど)通行者数
期待される成果
実験により得られたデータは、駅前利用者の動向を定量的に把握するために重要です。さらに、このデータを基に、利用者に優しい空間づくりを推進し、駅前の活性化に繋げていくことを目指します。特に、今回のデータは、バリアフリー基準に合わせた施設整備や交通の流れを改善させるための指標ともなるでしょう。
実施結果について
実証実験から得られた結果により、以下の点が明らかになりました。
1.
まだ利用されているベビーカーや車いす: 通行者の中に、バリアフリーが必要な方が存在することが確認されました。これにより、さらなる対応が必要であると分かりました。
2.
長時間の停車が確認: ロータリー内では、一般車両の長時間の停車が問題であることが確認されました。このことをもとに、駐車場の設計見直しが必要であるとの結果が出ました。
これらの結果は、駅前の快適性を向上させるための具体的な方針を示すものといえます。今後も、藤沢市ではデジタル技術を活用した持続可能な都市づくりが進められていくことでしょう。
結論
セーフィーの映像解析技術を用いたこの取り組みは、藤沢市のまちづくりの新たな一歩となります。デジタル技術がもたらすデータの活用は、今後の地域の課題解決に寄与することが期待されています。また、この試みはSDGsの持続可能な都市の形成に貢献するものであり、今後の展開が非常に楽しみです。