UDトークの導入
最近、東京消防庁において、会話の見える化を実現するアプリ「UDトーク」が正式に採用され、2023年4月から利用が開始されました。このプログラムは、地域の消防署を訪れるお客様への防災関連サービスや窓口業務におけるコミュニケーションの向上を目指しています。
UDトークとは?
UDトークは、音声認識システムを用いて会話を文字で表示するアプリです。特に聴覚障がい者にとって、コミュニケーションの手助けをするだけでなく、「多言語音声認識&翻訳」機能を備えているため、外国人とのコミュニケーションもスムーズに行えます。このアプリは、今後消防署の受付窓口や防災イベントなど、様々な場面で活用される予定です。
導入の背景
東京消防庁の各消防署には、消防用設備の設置に関する業者の来訪や、地域住民による防災訓練の申し込み、応急救護講習の受講希望者など、さまざまな来訪者がいます。これらの中には、聴覚に障がいがある方や外国人もおり、円滑なコミュニケーションを図ることが求められていました。UDトークを導入することで、聴覚障がい者を含む多様な来訪者に対して、より良いサービスが提供できるようになります。
東京消防庁のコメント
東京消防庁の関係者は、「UDトークの使いやすさや官公庁への導入実績を考慮し、このアプリの採用を決定しました。聴覚に障がいのある方とのコミュニケーションを円滑にし、今後の2025年東京デフリンピックに向けてその活用を検討しています」と語っています。
シャムロック・レコードの期待
UDトークを開発したシャムロック・レコードの代表取締役、青木秀仁氏も「東京消防庁でのUDトーク導入が消防署の窓口でのコミュニケーションやDXの促進に寄与できることを嬉しく思います。これを機に、ユニバーサルデザインの考え方がより広まり、多くの方にその便利さを体感してもらえることを期待しています」と述べています。
UDトークの用途と機能
UDトークには、主に以下のような機能があります:
- - 音声認識と音声合成:視聴覚障害者とのコミュニケーションを容易にします。
- - 多言語音声認識&翻訳:多国籍のユーザーとのやりとりを円滑に行います。
- - テキスト入力支援:文字起こしや議事録の作成をサポートします。
本アプリは、全国で100万ダウンロードを突破し、多くの自治体や企業で導入が進んでいます。
まとめ
UDトークの導入により、東京消防庁は聴覚障がい者や外国の訪問者とのコミュニケーションを向上させ、地域社会へのサービスをさらに充実させることを目指しています。この取り組みは、今後のインクルーシブな社会の実現に向けた一歩と言えるでしょう。