伝統を守り進化する丸英製菓の物語
関西の経済発展を支える優良企業を厳選した「選ばれる企業-関西100」に、大阪に拠点を置く丸英製菓株式会社が選出されました。この選出は、同社の70年以上にわたる歴史と、その根底にある職人技へのこだわりが評価されたからです。
誕生秘話:美味しい伝統菓子の追求
丸英製菓は1955年に創業し、大阪名物である「奉天(ほうてん)」を製造し続けています。創業者の藤田氏の祖父は、食べやすく、歯にくっつかないお菓子を作りたいとの思いから、丸英製菓をスタートしました。そのため、長年の経験から導き出されたのが、「外はカリッと、中はサクサク」の食感です。水飴の使用を極力抑えることで、職人の手仕事を尊重しながら、最高の品質を追求しています。
経営者の挑戦と成長
代表取締役の藤田啓人氏は、医療機器メーカーでの経験を経て家業に入りました。入社直後には、主力職人が怪我をした影響で製造現場を一手に担うこととなり、そこで学び取ったのは現場感覚でした。また、近年のコロナ禍では原材料の調達が難しくなる中でも、職人たちのチームワークで立ち向かい、自社の製造体制をさらに強化しました。
小ロットでの柔軟な開発力
丸英製菓の特徴的な点として、小ロットでの独自商品開発があります。抹茶やほうじ茶、レモン、黒豆といった幅広い素材を活かして、新たな「奉天」のレシピを次々と生み出しています。他の企業が持つこだわりの素材を最大限に引き出しつつ、自社の魅力を表現するばかりでなく、新たな可能性に挑戦し続けています。
未来を担う職人たち
現代社会では、熟練の職人が減少するなか、丸英製菓では職人同士の協力が欠かせません。未経験者や若い世代とも協働し、技術を継承する環境を整えることで、職人技とともに成長できる場を提供しています。従業員が安心して長く働ける職場を提供することが、藤田氏の基本的な哲学でもあります。
誠実な経営姿勢
取材の中で印象に残ったのは、藤田氏が「効率やつくりやすさではなく、本当に美味しいかどうか」を重視しているという姿勢です。その誠実な経営理念に共鳴し、職人たちも意欲を持って日々の業務に取り組んでいます。伝統を守りつつも、進化し続ける丸英製菓の姿勢は、中小企業の理想形を垣間見ることができます。
今後の展望
「選ばれる企業-関西100」は、丸英製菓のように価値ある企業を引き続き応援していくことでしょう。藤田氏が構築している堅実な製造体制や、未来を見据えた挑戦に期待が高まります。伝統の技と味を未来へつなぎ続けるその挑戦は、他の企業にも良い影響を与えることでしょう。
会社情報
- - 会社名: 丸英製菓株式会社
- - 住所: 大阪府大阪市東住吉区杭全2-6-5
- - 創業: 1955年10月1日
- - 事業内容: 奉天・うめばちの製造
- - 公式サイト: 丸英製菓