TISが提供開始する安全な脆弱性管理の新サービスの全貌

TISが実現する新たな脆弱性管理サービス

TIS株式会社は2025年9月25日から、新しいサービス「OSS利活用環境向け脆弱性管理サービス」を開始することを発表しました。このサービスは、同社が提供する脆弱性管理クラウド「yamory」を活用し、システムの脆弱性を一元的に管理することを目的としています。近年、サイバーリスクは複雑化しており、特にオープンソースソフトウェア（OSS）の脆弱性に対する対策が求められています。そのため、企業はこれまで以上に強固なセキュリティ対策を整える必要があります。

新サービスの概要

「OSS利活用環境向け脆弱性管理サービス」は、インフラからアプリケーションまでを対象に、脆弱性管理の自動化と可視化を実現します。このサービスは、システムの導入から運用の安定化までをサポートするのが特徴です。

具体的には、TISがシステムの導入と運用の支援を行い、アシュアードが脆弱性スキャンを行い、両社が連携してトリアージを実施します。これにより、企業はより効率的な脆弱性管理を実現できます。

主要な特長

1. 脆弱性の一元管理

OSSを含む複数のIT基盤の脆弱性を、単一のプラットフォームで管理できるようになります。これによって、従来の個別ツールや手作業での管理では発生していた問題を解消し、リスクを軽減することが可能です。

2. 専任のコンサルタントによる支援

TISの専任コンサルタントが、運用プロセスの設計から定着までをワンストップで提供します。これは、内製化にかかる時間を30%から50%短縮することが期待されます。

3. ガバナンスの強化

企業内で部署やプロジェクトごとに行われていたOSSの管理状況を一元化し、全社的なガバナンスを強化します。これにより、セキュリティに関する知見が不足している現場でも、スムーズな運用が可能になります。

サービスの背景

近年、クラウド活用の拡大に伴い、サイバー攻撃のリスクが増大する中、政府は「サイバー対処能力強化法」を制定しました。これにより重要インフラ事業者は、脆弱性情報を政府に報告する義務が強化されています。この状況に対応するため、企業は迅速かつ正確な脆弱性情報の把握と報告体制の構築が求められています。

しかし、これまでの運用フローが属人化している場合、担当者やプロジェクトによって進捗が異なることが多く、セキュリティ管理が困難になっていました。TISは、これらの課題を解決する手段として新サービスの提供を決定したのです。

今後の展望

TISは、今後もアシュアードとともにサービスメニューの拡充を図る予定です。2028年度末には、売上高5億円、累計導入社数100件を目指しているとのこと。また、このサービスはツールの導入だけでなく、運用プロセスの設計から定着化までを伴走支援することで、企業のセキュリティ対策を強化していくことを目指しています。

まとめ

TISが新たに導入する「OSS利活用環境向け脆弱性管理サービス」は、現代におけるセキュリティ対策として非常に重要な規模であり、企業にとっての安全性を高めるための強力な支援となるでしょう。サイバーリスクの増大が懸念される中、このようなサービスの存在は、今後の企業戦略に大きく貢献することが期待できます。詳細は公式ウェブサイトもあわせてご覧ください。

会社情報