浜松市とダバオ市の連携協定が実現
2024年10月29日、浜松市はフィリピンのダバオ市との都市間連携協定を締結しました。この協定は、都市間での「人材育成」を主要な目的としており、両市の持つ多様な資源や知識を活かし合うことを目指しています。
文化交流の重要性
浜松市には約4,000人のフィリピン人が住んでおり、長年の多文化共生の取り組みを通じて、管理者たちが築いてきた親密な関係が背景にあります。中野祐介市長は、「両市が互いの経験を共有し、強い連携を築くことが重要です」と強調しました。ダバオ市も、日本との深い結びつきがあることで知られ、セバスチャン・ドゥテルテ市長は「教育、学術、産業、投資など多岐にわたる協力を進め、両市の発展を目指したい」と話しています。
ダバオ市内の教育機関視察
調印式に先立ち、中野市長はダバオシティナショナルハイスクール(DCNHS)を訪問しました。ここでは日本語を学ぶ生徒たちが中野市長を歓迎し、日本語での自己紹介や伝統的な歌、踊りを披露しました。DCNHSは、全国トップレベルの日本語教育を提供しており、特に日本語能力試験での合格者を多数輩出しています。
フィリピンカレッジオブテクノロジーとの連携
さらに、中野市長はフィリピンカレッジオブテクノロジー(PCT)のバハダキャンパスも訪問しました。PCTでは、看護・介護、自動車整備、ITエンジニアなど、さまざまな専門分野の学生が育成されており、日本企業での就業を目指した日本語教育の取り組みが進められています。PCTでは、浜松市の企業との業務提携や、日本語奨学制度の創設も行っています。
新たな音楽プログラムの試験導入
連携協定の一環として、Yamaha Music Philippine Inc.がダバオ市教育局と覚書を交わし、音楽教育における新たな試みが始まります。リコーダーを用いた音楽の試験導入を行い、フィリピン国内に広めていく予定です。
国際人材育成の未来
今回の取り組みは、グローバル人財サポート浜松が6年間にわたって行なってきた交流事業が礎となっており、今後もダバオ市の若者が浜松での就職を目指せるような支援を行っていく予定です。また、浜松市内の学生がダバオ市への留学を通じて、国際交流を進めるプログラムも構想されています。
浜松市とダバオ市の連携協定は、単なる住民交流に留まらず、相互理解と協力を深め、将来を見据えた人材育成へとつながります。両市が手を携えて、より良い未来に向かって歩み続ける姿は、多くの人々に希望を与えるでしょう。
参考資料