被災地の子どもたちに笑顔を届ける「走る! KnK子どもセンター」

2011年3月11日に発生した東日本大震災は、多くの命とともに子どもたちの未来も奪いました。この未曾有の悲劇からの復興は、今もなお続いています。国境なき子どもたち（KnK）は、その中で未来を担う子どもたちを支えるために、移動型子どもセンター「走る! KnK子どもセンター」を運営しています。このセンターは、全国のボランティアの力を借りて、支援活動を展開しています。

「走る! KnK子どもセンター」は、中型バスを改造した施設で、子どもたちが勉強できる環境を整えています。机や椅子、本棚を備えたこのバスは、2011年12月に岩手県沿岸部で運行を開始しました。現在は陸前高田市内の竹駒町、広田町、気仙町、矢作町の5ヵ所を定期的に巡回し、放課後には多くの小中学生たちが集まっています。

バスを利用する小学6年生の女の子は、「家は津波で流され、家族4人が仮設住宅の狭い部屋で生活しています。隣の人の声やテレビの音が気になるので、ここで勉強する方がはかどりますし友だちとも会えるので楽しいです」と話しています。避難生活を送る中で、KnKが提供するスペースは子どもたちに安心できる居場所となっています。この取り組みは、親たちにとっても大きな支えとなっており、「バスから子どもたちの元気な声が聞こえてくると、明日もまた頑張ろうと思う」と感謝の声が寄せられています。

KnKは、さらに今後2年半にわたって東北地方の人々を支援していく計画です。例えば、9,000円の寄付は、移動型子どもセンターでの文房具や運動用品などの備品1ヵ月分の資金となります。また、12,000円の寄付では、小中学生ひとりが2週間利用できる資金として充てられます。

このような支援は、子どもたちに充実した時間を提供するだけでなく、彼らの成長を見守る家族にとっても希望を与えるものです。今後とも多くの方々からの寄付支援が必要とされており、KnKはその実現に向けて呼びかけを行っています。

寄付方法は、オンラインから簡単に行うことができます。詳細は、KnKの公式サイトを訪れるか、ゆうちょ銀行や三菱東京UFJ銀行を通じて行えます。少しの寄付が子どもたちに大きな力を与え、彼らの未来を輝かせることに繋がります。これからも「走る! KnK子どもセンター」を通じて、被災地の子どもたちに優しい笑顔と安心の居場所が拡がることを願っています。