そーせいグループが口腔咽頭カンジダ症治療薬「オラビ」承認を取得
口腔咽頭カンジダ症治療薬「オラビ」の承認取得
株式会社そーせいの100%子会社であるそーせいグループは、2023年9月21日に口腔咽頭カンジダ症治療薬「オラビ錠口腔用50mg」の製造販売承認を日本で取得しました。「オラビ」は、免疫機能が低下した患者に多く見られるこの病気に対する1日1回の投与が特徴の抗真菌剤です。使用成分には日局ミコナゾールが含まれ、口腔内に直接作用します。
「オラビ」の開発にはLauriad™という技術が利用されており、これは高濃度の有効成分を局所に供給するために設計されています。これにより、より効果的に症状を軽減し、患者の生活の質を向上させることが期待されています。
さらに、「オラビ」の日本国内での販売は富士フイルム株式会社の関連会社が担当することになっており、独占販売権が付与されています。この提携により、承認取得時には2億円のマイルストンを受け取ることが決定しており、販売後には追加のロイヤリティが発生します。
「オラビ」は元々フランスのBioAlliance Pharma社によって開発され、2006年にフランスで初めて承認を受けました。その後、欧州の2ヵ国および米国でもOravigRおよびLoramycRの商標のもとに販売されています。
そーせいは、2011年にBioAlliance Pharma社から「オラビ」の独占的な開発・販売権を取得しました。その後、国内での臨床試験を経て、有効性と安全性が確認され、今回の承認に至りました。
代表取締役社長の安井忠良氏は「『オラビ』の承認を受けられたことを嬉しく思います。この薬が患者に新たな治療法を提供することに確信があります」とコメントし、販売が数ヵ月以内に開始される見込みを示しました。
一方で、この承認による今期の業績への影響については「軽微である」としています。
口腔咽頭カンジダ症とは
口腔咽頭カンジダ症は、主に真菌の一種であるCandida albicansによって引き起こされる感染症です。特に、HIVや悪性腫瘍など免疫不全を伴う疾患を持つ患者に多く見られます。この症状には偽膜性カンジダ症や紅斑性カンジダ症など、さまざまなタイプがあります。具体的な症状には、舌の痛み、灼熱感、味覚異常、嚥下困難などが含まれており、口腔内では白い苔や紅斑、口角炎が見受けられます。
高齢化社会や医療技術の進歩に伴い、カンジダ症は増加傾向にあります。今後「オラビ」が患者の治療にどのように寄与するか、大いに期待されています。
会社情報
- 会社名
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ネクセラファーマ株式会社
- 住所
- 東京都港区赤坂9-7-2 ミッドタウン・イースト7F
- 電話番号
-
03-5962-5718