唐十郎の名作『少女仮面』が新たに生まれ変わる
演劇界の巨星、唐十郎の名作戯曲『少女仮面』が、注目の演出家・渡辺えりによって新たに上演されることが決定しました。この公演は、2025年6月11日から6月22日まで、ザ・スズナリで行われます。本作は、1969年に鈴木忠志が主宰する早稲田小劇場で初演され、岸田戯曲賞を受賞した名作であり、数多くの舞台で再演を重ねてきました。
渡辺えりと唐十郎の特別な関係
渡辺えりは、42年前に自身が同作で演じた春日野八千代役を通じて唐十郎の世界観に深く触れた経験を持っています。今回の公演は唐十郎を追悼する意味を含みながら、彼の影響を色濃く受けた渡辺が自己の原点を探る旅でもあります。新しい視点から、平和への祈り、そして舞台への永遠の夢を込めた作品として生まれ変わるのです。
個性豊かなキャストが魅力
公演には、渡辺えりをはじめ、大鶴佐助、土屋佑壱、吉田裕貴、福本雄樹、新内多賀太夫、宮下浩行、そして黒島結菜らの才能あふれるキャストが揃います。また、甘粕大尉役は日替わりの豪華ゲスト陣で彩られ、観客をひきつける工夫が施されています。
音楽と演出の調和
また、本作では小室等が作曲した劇中歌を三味線、チェロ、バイオリンの生演奏で披露し、舞台の雰囲気を一層引き立てます。渡辺えりが演じる春日野八千代は、かつての憧れを胸に、地下喫茶「肉体」の管理人として生きています。この不朽の名作がどのように演じられるのか、期待が高まります。
あらすじの魅力
物語は東京都内の地下喫茶「肉体」が舞台。宝塚の伝説的な男役スター、春日野八千代が「嵐が丘」の稽古に明け暮れながら、相手役を待つ様子が描かれます。しかし、戦争の記憶や欲望、未完成の作品にかける想いが交錯し、春日野自身の秘密が次第に明かされていきます。物語の進行とともに、登場人物たちの運命がどう変化していくのか、興味深い展開が用意されています。
チケット情報
公演は、一般発売が2025年4月26日(土)10:00から開始されます。チケットは全席指定で、一般価格は8,000円、U-30や当日引換券は5,000円で販売されます。男女問わず、多くの観客に愛されてきたこの作品をぜひお見逃しなく。
公式サイトでは詳細情報が随時更新されます。
まとめ
渡辺えりの演出による新生『少女仮面』は、彼女自身の演技経歴と唐十郎への強い敬意を反映させた特別な公演です。多くの演劇ファンはもちろん、初めての観劇を考えている方にもおすすめできる作品となるでしょう。この機会に、名作と新しい解釈をすべての観客が体感できることを楽しみにしています。