PKUTECHが新たに提供するAIソリューション
株式会社PKUTECHは、日本IBM社のビジネス向けAI「watsonx」を取り入れた新しいAIソリューション「Egeria-NextCode」を発表しました。このソリューションは、特にCOBOL資産の可視化と、それをJavaという汎用プログラミング言語への高精度かつ効率的な自動変換を実現するものです。2025年8月からは国内企業や公共部門に向けて提供がスタートします。
このテクノロジーは、手作業に比べて約70%も移行作業を削減できると見込まれています。
COBOL資産の現状と課題
日本国内には、多くの業務システムがCOBOLで構築されており、長年にわたり使用されてきましたが、これらの資産は改修を重ねながら運用されています。このようなシステムは、日本独特の記法や言語によるオープン環境への変換の難しさ、ドキュメントの不足による全体把握の困難さ、さらにはCOBOLを使える技術者の不足といった問題を抱えています。これらは企業のデジタル変革(DX)の大きな障害とされています。
生成AIの活用により期待される効果
最近の生成AI技術の進展が、これらの問題を解決する助けになっています。この技術を利用することで、業務システムの特性に応じた最適なプログラミング言語の選択が可能になります。これにより、COBOL、Java、Pythonといった各言語のメリットを享受できるようになるのです。特に業務機能の移行に際しては、既存のCOBOL資産を可視化し、自動化の力を借りて他言語への移行が行いやすくなっています。
ソリューションの詳細
PKUTECHは、これまでにCOBOLをはじめとする資産のマイグレーションに特化しており、独自の分析ツールや変換ツールを開発してきました。今回のAIソリューション「Egeria-NextCode」は、AIインテリジェンスを活用して高精度な変換を実現します。特に「watsonx Orchestrate」を活用することで、資産分析や可視化業務の効率を高め、全体的な生産性の向上を図ります。
また、PKUTECHは自身の開発した変換ツールと「watsonx Code Assistant」というIBMのコーディング支援ツールを組み合わせ、変換精度を97.4%にまで引き上げました。この結果、コードの可読性も向上し、以降のメンテナンスや機能追加もスムーズに行えるようになります。
導入へのメリット
このAIソリューションの導入により、多くの企業や機関は、従来の手法に対する革命的な効率化を体感することができるでしょう。具体的には、保守が難しくなった古いシステムが、新しいものへのスムーズな移行を可能にし、長期的なコスト削減が見込まれます。
今後の展望
PKUTECHは、今後もこのAIソリューションをさらに強化していく方針で、要件定義やテストの自動化など、開発プロセス全体でのAI活用を進めることを目指しています。特に金融や製造業といった分野での導入支援やコンサルティング体制を整え、メインフレームのモダナイゼーションを進めていく考えです。さらなる進化を遂げることを目標に、ユーザー様のDXを支援してまいります。
お問い合わせ
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