ひとり情シス大学
2023-09-25 08:30:02
大阪府工業協会主催の『ひとり情シス大学』が新たな展開を迎える
中堅中小企業のIT環境を支える「ひとり情シス」とは
「ひとり情シス」という言葉は、一人で会社内のITシステムや情報環境を管理する担当者を指します。特に、中堅中小企業においては非常に多く見られる状況です。一般社団法人 ひとり情シス協会が実施した『ひとり情シス実態調査2022』によると、従業員数100名から499名の企業では約37.6%にあたる1.8万社、従業員数20名から99名までの企業ではなんと85.6%にあたる20万社で、情シス担当者が一人以下という結果が出ています。これはIT人材不足という重大な課題が中堅中小企業において特に深刻であることを示しています。
IT環境の整備がもたらす経営課題
IT環境の整備やデジタル化への対応は、多くの企業にとっての経営課題となっています。しかし、経験豊富な情シス人材を採用することは容易ではありません。即戦力となる人材の採用は難儀であり、仮に採用できたとしても、企業の文化に合わない場合があれば、すぐに辞めてしまうという事態も起こります。そのため、中堅中小企業ではしばしばIT経験が少なくても対応しなければならず、経理や総務など他の管理業務を兼任している人材が情シスの役割を果たすケースが多く見られます。
多様な分野での専門家育成カリキュラム
こうした現状を踏まえ、ひとり情シス協会は「ひとり情シス大学」を開設しました。初級編のカリキュラムは1日での参加を想定しており、情シスの業務範囲、必要なスキル、典型的なトラブルに対する対策、実際の成功や失敗事例などを学ぶことができます。2022年の講座後のアンケートでは、参加者の96.7%が内容に満足したと回答しています。
特に製造業の情シス担当者に焦点を当てた内容もあり、デジタル化やIoTの普及に伴って、業務での必要性が高まるサイバーセキュリティ対策などについても学ぶことができます。
教育内容とカリキュラム
今年度のカリキュラムでは、ひとり情シスが直面するセキュリティリスク、クラウドサービス利用時のネットワーク対応、予算内でのパソコン選定、基幹システムのリプレース注意点についても詳しく説明されます。特に、セキュリティ対策を経営層に効果的に説明する手法や、クラウド時代におけるネットワーク環境の見直しは、非常に実用的な内容です。これらの情報を通じて、参加者はその知識を業務に生かせる能力を養えるでしょう。
実績豊富な講師が指導
講座は、一般社団法人ひとり情シス協会の認定インストラクターである増山大輔氏が担当します。彼は情シス業務に18年の経験を持ち、従業員200名の製造業での実績を有します。受講者と同じ立場から彼が体験したノウハウを踏まえた講義が行われるため、実践的なスキルを身につけることが期待されます。
資料とサポート
さらに、受講者には200ページのテキストが配布され、全内容を網羅したものとなっており、学んだ内容を復習するのにも便利です。また、副読本として「ひとり情シス列伝」も提供され、成功事例や学びが詰め込まれています。
受講対象
特に、経験3年未満の情シス担当者や、今後情シスに就く予定の方、さらには、管理部門で情シスを兼任する人々にも向けた内容となっています。昨年度、大阪での受講者の70%が管理部門に所属しており、実務に役立つことが明らかです。
開催日程
「ひとり情シス大学」の大阪開催は、2023年10月13日に設定されています。参加費用は、会員で29,150円、非会員で35,200円です。東京でも11月15日に講座が行われる予定で、こちらの参加費用は44,000円です。興味がある方は、ぜひサインアップしてみてください。
会社情報
- 会社名
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一般社団法人 ひとり情シス協会
- 住所
- 東京都千代田区二番町9-3THE BASE 麹町
- 電話番号
-
050-7130-4146