木造の未来と都市
2025-06-17 10:41:58

日本一の木造高層建築が示す都市の雑居性と未来の展望

日本一の木造高層建築が示す都市の雑居性と未来の展望



2024年5月30日、ユニオンテック株式会社が主催する『デザイナーズエッジ』第7回が開催されました。このイベントでは、日本一の木造高層建築として知られる「銀座髙木ビル」の設計を手がけた建築家、山路哲生氏が登壇し、都市の雑居性や木造建築の未来について深く掘り下げる講演を行いました。参加者は学生からプロのデザイナーまで幅広く集まり、熱心に耳を傾けました。

都市の雑居性と銀座髙木ビルの設計思想



山路氏は、東京の銀座にある2棟の木造高層ビルの設計思想を語り、都市空間における“雑居性”の重要性を強調しました。講演内では、木造建築の持つ温かさや環境への配慮、さらには都市空間における“垂直の路地”の概念が紹介されました。これにより、多様な人々が集まり、交流が生まれる場を作り出すことができるとし、建築が持つ社会的な役割の重要性を訴えました。

バイオフィリックデザインの観点からも、山路氏は自然素材である木材の利用がもたらす心理的な効果や環境への貢献を強調しました。つまり、木造建築はただの建物ではなく、暮らす人々に安心感を与え、環境負荷を軽減することで未来へ繋がる可能性を秘めているのです。

実践的な建築プロジェクトの事例



また、イベントでは「MONNAKA COFFEE」や「kotoport」といった小規模な木造建築プロジェクトについても言及され、これらの設計に込められた思想や意図が示されました。特に、これらのプロジェクトは「仮設性」や「素材との対話」、「曖昧さの価値」といったテーマが色濃く反映されており、参加者たちは新たな発見や刺激を受けました。

質疑応答のセッションでは、建築と都市の成り立ちに関する哲学的な問いが交わされ、長寿命建築と短命建築の価値比較、さらには建築が社会に与える影響など、幅広いテーマが掘り下げらました。参加者は皆、建築が持つ無限の可能性について考えさせられる時間を過ごし、終了間際には会場に熱気が満ちていました。

次回イベントの伏線



さらに、次回の『デザイナーズエッジ』第8回も2024年6月18日に開催される予定です。次回の講演者は、同じく著名な建築家である坪井秀矩氏が務め、彼のデザイナーとしての成り立ちや独立までの道のり、さらには実績と未来についてのビジョンが語られます。イベントの参加費は無料であり、多くのデザイン志望者や建築ファンにとって大変貴重な機会となるでしょう。

まとめ



『デザイナーズエッジ』は、空間デザイン界の未来を担う才能を育むためのクリエイティブな場として、ますます注目が集まっています。建築の抱える課題や可能性を探るこのようなイベントは、今後の都市や社会の在り方に影響を与える重要な取り組みです。この機会を通じて、参加者たちが新しい視点や価値観を得て、デザインの未来を共に切り開いていくことを期待しています。


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会社情報

会社名
ユニオンテック株式会社
住所
東京都渋谷区道玄坂2-25-12道玄坂通 4階
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