全国の書店が注目する「店頭買取サービス」の拡大
近年、紙の書籍需要が減少し、オンライン販売が台頭する中、書店業界は大きな変革を迎えています。そんな中、株式会社ブックサプライが展開する「店頭買取サービス」の導入が進んでおり、全国での導入店舗数は2025年7月21日で累計102店舗に達しました。このサービスは、書店で本を「売る」ことができる新たな機能を提供し、来店動機を促進することに寄与しています。
店頭買取サービスとは?
このサービスは、読み終えた本やメディアをその場で手放すことができるというもので、リユース文化の定着にもつながります。多くの店舗が「読む」「買う」という役割だけでなく、新たな来店価値が求められる中、この取り組みは再訪や新刊の購入促進にもつながっているのです。
特に、店頭買取は自宅で使わなくなった本を次の読者へ繋ぐ手段として、大きな関心を集めています。この仕組みは、多様な業態を持つ書店にとっても使いやすく、地域密着型の書店から大型チェーンまで幅広く導入されています。
導入の背景とその理由
書店が置かれている環境は厳しく、全国の書店数は2013年から2023年にかけて約30%減少しました。そのため、書店のあり方も変化せざるを得ません。「店頭買取サービス」は、書店が収益構造の多角化を図る上でも重要な役割を果たしています。導入のしやすさに加え、初期費用や加盟費が不要であるため、多くの書店で採用が進んでいます。
自動査定システムで安心運用
このサービスの特徴として、査定はシステムによって自動化されていることが挙げられます。これにより、専門的な知識がなくても簡単に対応でき、スタッフの負担を軽減しています。また、買取に必要な道具はすべて無償で提供されるため、導入時の負担も最小限で済みます。実際に導入した書店からは、「簡単に運用できた」といった前向きなフィードバックが多数寄せられています。
実際の収益モデル
導入された書店は、月平均5万円の買取実績が出ており、年間で約24万円の収益を上げています。このモデルは、さらなる店舗拡大により、グループ全体の収益拡大も期待されています。例えば50店舗が導入した場合、年間で約1200万円の利益可能性があります。
導入事例
2025年には、既に複数の書店で導入実績があり、今後も全国各地でこの取り組みが広がっていくことが予想されます。新たに導入された書店の例として、平和書店 アル・プラザ近江八幡店(滋賀県)や西村書店 西脇店(兵庫県)などがあり、さまざまな地域で新たなビジネスモデルが育っています。
ブックサプライの未来
ブックサプライは2000年に設立され、以来リユース事業を通じて多くの読者に貢献してきました。2012年から始まった店頭買取サービスは、その後の書店数減少の中でも価値を提供し続けています。今後も「読む・買う・売る」を一体とした新しい書店のかたちを提案し、地域文化の支援を続けていく方針です。
ブックサプライは、書店と読者をつなぐ重要な「場」を生み出し、リアル書店の魅力を未来へつなげていく努力を続けます。詳細については公式サイトや広報窓口にお問い合わせください。