近年、少子高齢化の進行により、介護の重要性が増しています。株式会社チュウセツシステムが実施した調査によると、家族に介護が必要となった場合、約60%の人々が介護施設の利用を視野に入れていることが分かりました。これは、日本が抱える介護問題の深刻さを示しています。
調査結果では、家族が入居する介護施設にICT(見守りカメラやオンライン面会、健康管理アプリなど)の導入を望む声が約7割に達しました。その理由には、日常の様子を把握できること、健康状態や安否が通知される点、そして緊急時の迅速な対応が可能になることなどが挙げられました。
一方で、介護施設のICT化に懸念を示す声も多く、「監視されている」といった心理的不安や高額な入居費用、機械任せになることへの不安が理由として挙げられました。また、介護の人手不足がICT導入によって解消されるかどうかの問いに関しては、「分からない」と考える人が43%に上り、期待と現実の乖離が浮き彫りとなっています。
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介護現場の実情とICT導入の意義
現在、介護現場は深刻な人手不足に直面しています。介護を担う人材の質を高めるために求められるのは、業務の効率化です。チュウセツシステムが提供する『介護施設"丸ごと"ICT化パック』は、業務の合理化を目指したソリューションです。このパックがあれば、スマートフォンを通じてナースコールへの応答や介護記録の管理が容易になります。
さらに、見守りセンサーを活用することで利用者の健康状態を把握し、現場の人材不足や業務負担を軽減できます。こうしたICT導入は、目に見える効果を生むだけでなく、スタッフが入居者により多くの時間を費やせる環境を整えるために重要です。
介護の未来に向けた取り組み
介護施設のICT化を進める意義は、単に業務の効率化に留まりません。人手不足の問題を解決するためには、質の高いケアの提供が求められています。チュウセツシステムの代表である平田氏は、「介護現場の人手不足は、単に人を増やすだけでは解決できません。限られた人材でも質の高いケアを提供する仕組みが必要です」と強調します。
介護におけるICTは、業務の省力化を実現しながらも、入居者との対話や向き合う時間を大切にすることがポイントです。介護現場の新しい形を築くためには、ICTを利用しても「人にしかできない仕事」を重視する姿勢が不可欠です。
アンケート結果から見える未来
調査結果から見えてくるのは、家族が介護施設に求めるものがICTの導入に強く向いている一方で、それに対する不安も根強いということです。人と人のコミュニケーションが欠かせない介護の現場において、ICTはあくまでサポートの役割を果たすべきです。この理由から、「待望されるICT導入」に対し、「人の手」の大切さを忘れてはならないという点を我々は訴え続けなければなりません。
今後、介護の質を向上させるためには、ICTの導入を適切に行い、そのメリットを最大限に活かす環境を整えることが求められます。そうすることで、家族も安心して介護を任せられる未来を切り開いていきたいと思います。
会社概要
- - 名称:株式会社チュウセツシステム
- - 代表取締役:平田 稔
- - 本社所在地:広島県三次市十日市西1丁目3番6号
- - TEL:(0824)62-7878
- - 創業:平成6年4月5日
- - 事業内容:介護施設・医療機関向けICT化構築サービスやネットワーク構築、セキュリティ対策などの提供