日清食品『チキンラーメン』がCM好感度年間総合1位に
CM総合研究所が発表した2024年度のCM好感度ランキングで、日清食品の『チキンラーメン』が19年ぶりに携帯キャリアを抑えてトップに輝きました。この快挙は、食品業界における新たなスタンダードを示唆するものであり、広範囲にわたる消費者の支持を受けた結果です。
CMの展開とその魅力
『チキンラーメン』の成功は、そのコミカルなCM展開に大きく起因しています。登場キャラクター“ひよこあにき”が繰り広げるパロディ要素が満載の広告は、中学生から高齢者まで幅広い層に親しまれました。特に、お笑い芸人・永井佑一郎による「♪ポン ポン スポポン」の歌詞やダンスは、視覚的にも聴覚的にも強いインパクトを残し、消費者の心を掴みました。
また、RADIO FISHの「PERFECT HUMAN」を用いたパロディCMも好評であり、これらのアプローチは親しみやすさと懐かしさを兼ね備えていることで評価されました。
食品ブランドの強さ
2024年度のCM好感度ランキングでは、1位の『チキンラーメン』だけでなく、3位に日清食品の『カップヌードル』がランクインしており、食品業界が多くの消費者の人気を集めています。トレンドとして、食品に関連するブランドが多く上位に顔を出しており、特に、デリバリーサービスを利用する家庭が増加している背景が影響しています。
2位にはUber Eats JapanのCMが登場し、人気の俳優陣を起用したことでブランドイメージの向上に寄与しました。「やっぱりUber Eatsで、いーんじゃない?」というフレーズは、シンプルかつ記憶に残るもの。このスタイルが消費者の心をぐっと掴む要素となっています。
ビール市場の活況
ビール業界も賑やかであり、4位にはキリンビールの『晴れ風』がランクインしています。豪華キャストを起用したプロモーションは大きな評判を集め、日本の風物詩の保全に寄与する社会貢献活動も評価されています。さらに、アサヒビールの『スーパードライ』は10位に入るなど、競争が活発化しています。
消費者が求めるCMの変遷
最近のCM好感度調査では、「商品にひかれた」というポイントが増加傾向にあることが明らかです。生活防衛意識の高まりや物価上昇を背景に、具体的で実感しやすい価値を求める消費者のニーズが反映されているといえるでしょう。これからのCM展開においては、食品ブランドが優位性を持ち続けるのか、また新たなトレンドが登場するのか、引き続き注目が集まります。
まとめ
日清食品『チキンラーメン』のCM好感度ナンバーワン達成は、消費者の求める広告表現と商品そのものの魅力が融合した結果です。これを機に、CM制作において食品ブランドがどのような戦略をとるか、そして来年度のランキングにはどのようなブランドが登場するのか、目が離せません。