P&Gとカインズが共同輸送を強化しサプライチェーンを最適化

P&Gとカインズの新たな連携

日用品業界のリーダーであるP&G（プロクター・アンド・ギャンブル）とホームセンターチェーンのカインズが、サプライチェーンの協働を強化することを発表しました。この取り組みは双方にとっての物流効率と在庫管理の向上を目指し、JBP（ジョイント・ビジネス・プラン）を基にしたものです。

AI需要予測システムとは

P&Gは2020年からカインズにて自社開発の「AI需要予測システム」を導入し、売上や在庫情報、販促プランなどのデータを相互に連携させています。このシステムは高精度な需要予測を可能にし、各店舗にとって最適な在庫計画や納品量、納品頻度の算出を支援しています。これにより、トラック単位やパレット単位での早期発注が実現されており、トラックの効率的な運用も促進されています。

今後もこのシステムをさらに活用し、自動発注率を高めることで、物流の最適化を一層進める方針です。

共同輸送の実施

また、2023年10月からはカインズとの共同輸送が試験的に運用されています。具体的には、P&Gの高崎工場からカインズへの製品輸送をカインズのトラックを利用し、帰り便を活用するという新しい物流モデルが導入されます。これによって、トラックの待機時間やドライバーの負担を軽減しながら、輸送効率が向上することが期待されています。

この試算の結果も踏まえ、2024年7月からは全国のカインズ流通センターを対象にした共同輸送が本格的に展開される計画です。今後もP&Gとカインズは、この経路を通じてさらなる協力関係を強化していく予定です。

P&Gとカインズの競争力

P&Gは、世界中の180以上の国々で展開する日用品メーカーであり、国内市場においても数多くのブランドが展開されています。そのため、高度なサプライチェーンが競争力の源となっており、革新性が求められています。これに対しカインズも、240店舗を超える販売網を持ち、効率的な物流体制を整えています。

両社が連携することで、消費者へ迅速に商品を届ける仕組みが整うとともに、地域ニーズに対応した商品展開も期待されています。テクノロジーの力を駆使して、カスタマーサービスの向上に努め、顧客の期待に応え続ける姿勢が印象的です。